本記事の内容について
今回の記事では、先日、特別仕様車のRETRO SPORTS EDITIONの発表と同時に商品改良が行われたCX30の内外装紹介および装備内容とそれに伴うグレード選びの注意点を紹介します。
グレード設定について
まずはグレード設定についてです。
CX-30には2種類のパワートレーンが設定されており、ひとつは2L直列4気筒ガソリンエンジンに
マイルドハイブリッドシステムを組み合わせたe-SKYACTIV G 2.0、もうひとつは1.8L直列4気筒ディーゼルエンジンが搭載されたSKYACTIV-D 1.8になります。
これら搭載されるパワートレーンによって、グレードが大別され、ご覧のグレードが設定されています。
グレードの位置づけとしては最上級グレードであるProactive Touring Selection、ブラックのパーツをあしらうことでスポーティ感を増したBLACK TONE EDITION、ベースグレードであるPROACTIVE、エントリーグレードの20Sとなっています。
このなかで特別仕様車であるRETRO SPORTS EDITIONはBLACK TONE EDITIONをベースに特別装備が追加されたものとなっています。
グレード選択の注意点としてはディーゼル仕様にはエントリーグレードの設定はないこと、PROACTIVEグレードに関しては4WDグレードの設定がないことが挙げられます。
エントリーグレードである20Sには4WDの設定があるので少し謎ですね。
グレードごとの装備内容は後ほど紹介いたします。
パワートレーンについて
続いてパワートレーンについてです。
改めてですが、CX30にはガソリンとディーゼルの2種類のパワートレーンが設定されており、2L直列4気筒ガソリンエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたe-SKYACTIV G 2.0、1.8L直列4気筒ディーゼルエンジンが搭載されたSKYACTIV-D 1.8が設定されています。
ガソリン仕様の特徴としてはモータを発進時などのアシストに用いているマイルドハイブリッドシステムであることが挙げられ、モータのアシストによるスムーズな走りと回生システムによる効率の良い走りで走りと燃費を両立したバランスの良いエンジンとなっています。
ディーゼル仕様の特徴としてはディーゼル特有の大トルクによる力強い加速と燃費の良さによって快適な長距離ドライブが行えることと思います。
街乗りメインに加え、静粛性も求める方はガソリン仕様、長距離ドライブなどを多用する方はディーゼル仕様がオススメとなるかと思います。
またこれらパワートレーンに加えて、ドライバーのハンドル操作に応じて駆動トルクを制御し、スムーズにカーブを走行できるようアシストするGベクタリングコントロール+がすべてのグレードで標準装備となっている点がうれしいところであり、マツダの走りに対するこだわりを感じるところですね。
内外装色について
続いて内外装色についてです。まずは外装色についてです。
CX30にはご覧の9色の外板色が設定されており、すべてのグレードで全色選択可能となっています。ありがたいところですが、ジルコンサンドメタリックはRETRO SPORTS EDITIONしか選べないなどの特別感はあってもいいかなと思いました。
続いて内装色についてです。
内装色にはネイビーブルー、ブラウン、ブラックを基調としたものが設定されており、こちらに加えてシートカラーがブラック、ホワイト、テラコッタの3種類が設定されています。少し複雑ですね。
このなかでブラックベースにテラコッタ×ブラックシートの内装色がRETRO SPORTS EDITIONの特別装備となっています。
また注意点として、シート素材に関してはRETRO SPORTS EDITION以外のグレードでクロス素材となっており、Proactive Touring Selectionのみ、オプションでブラウン基調の内装に加えて、本革シートのブラック、もしくはホワイトの素材を選択できるため、注意です。
RETRO SPORTS EDITIONに関しては合成皮革が特別装備として与えられています。
外観紹介
外観紹介、まずはフロントフェイスからです。
CX30の外観は他のマツダ車のデザインと同様に、フロントグリルを囲むシグネチャーウィングが切れ長のヘッドライトまで至る非常にスタイリッシュなデザインとなっています。
これに加えて、マツダのSUV車の中ではコンパクトな部類の車両であるため、より横長のシルエットとなっており、マツダのSUVラインナップの中でもスポーティなシルエットとなっています。
グレードごとのフロントフェイスまわりの違いとしてはRETRO SPORTS EDITIONのみシグネチャーウィングがブラッククローム仕上げとなっており、特別感が演出されています。
機能面としてはヘッドライトユニットには20S以外に対向車などを検知し、自動で防眩するアダプティブLEDヘッドライトが装備されています。20Sに関してはオートハイビーム機能のみとなっており、ヘッドライトデザインも異なるため注意です。
サイドデザインはこのようになっています。
CX30のボディサイズは全長4395mm、全幅1795mm、全高1540mm、ホイールベースが2655mmとなっています。
全幅が1800mmを切っていることに加えて、最小回転半径が5.3mと取り回しがしやすく、車高も1550mm以下に抑えられていることで、機械式駐車場にも対応可能とCX30が日常使いに配慮された車であることがよくわかります。
デザインとしてはこちらもマツダ共通のデザインであるボディのキャラクターラインを極力廃した引き算のデザインとなっており、サイドの面に映る背景の移ろいによって豊かな表情をみせる固有のデザイン哲学に則ったもので街中で走行している車両をみると質の高いボディカラーも相まって目を引く存在感を放っています。
シルエットとしては後部座席の乗員の頭上からなだらかにルーフが傾斜するクーペSUVのシルエットとなっており、Cピラーの細く見せるデザインも相まって、フロント同様スポーティなSUVのシルエットを形成しています。
それに加えて、ホイールアーチやサイドの樹脂パーツが大きく面積を取られていることでSUVらしい力強さもしっかり主張していることが特徴となっています。
ちなみにサイドのグレードごとの装備の違いとしてはドアミラーのカラーが挙げられ、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONではブラック、それ以外のグレードではボディ同色となります。
ホイールデザインはこのようになっており、シルバーとブラックのデザインが用意されており、オプションホイールの設定はなく、グレードによってデザインは固定となっているため、注意です。
タイヤサイズは全グレード共通の215/55R 18インチとなっています。
リアのデザインはこのようになっており、こちらもマツダのSUV群のなかでは珍しく、横長のテールランプが採用されていることで縦のボリューム感よりもよりスポーティな外観デザインであることが強調されています。
さらにボディ後端が逆ぞりのデザインとなっていることで、リアガラスの傾斜角をボディサイズ以上に大きく取ることができ、こちらもスポーティなシルエットに寄与しています。
こちらは結果的にトランク容量を狭めてしまうことにつながるかと思いますが、非常にスタイリッシュなデザインとなっており、実用性よりもデザインにこだわる立ち位置の車であることがよくわかります。
リアの質感に関してはグレードによる差別化ポイントはありません。CX30はグレードによる質感の差分がほとんどない点がいいですね。
内装紹介
内装紹介、まずはトランク容量からです。トランク容量は430Lとなっています。
外観紹介の際にデザイン優先の車といいましたが、必要十分な容量が確保されている印象です。ただ左右のえぐりはそこまで大きくなさそうですので、ゴルフバッグなど積む際には少し苦労しそうです。
またトランクスルーも可能となっているため、緊急時にはよりトランク容量を拡大することも可能です。
ちなみにパワーリフトゲートは20Sのみ装備不可となっているため注意です。
続いて運転席周りの内装です。
ステアリングのデザインはこのようになっており、オーディオ操作や運転支援系のスイッチが集約されつつ、非常にシンプルデザインのものとなっており、内装でも引き算の美学は採用されているように思います。快適装備としてはステアリングヒーターがProactive Touring Selection、RETRO SPORTS EDITIONに標準装備、BLACK TONE EDITIONにはオプション、それ以外のグレードには装備不可のため、注意です。
メーターデザインはこのようになっており、7インチのマルチインフォメーションディスプレイに各種情報装備が可能となっています。情報表示量としては昨今の事情を考えると少な目かもしれませんが、こちらを補うためのヘッドアップディスプレイも全グレード標準装備となっている点がうれしいところであり、運転に集中できる環境を整えるというマツダのこだわりを感じられる点となっています。
また安全装備については前走車を検知し、一定車速を保ちつつ走行するレーダークルーズコントロールや白線を認識し、ハンドル操作をアシストするレーンキープアシスト、カメラが歩行者などを検知し、
ブレーキ操作を支援するプリクラッシュセーフティが標準装備となっています。
加えて高速道路渋滞走行時にハンドル支援も行うクルージング&トラフィックサポートやドライバーの疲労を検知し、警告するドライバーモニタリング機能が用意されています。
注意点としてはクルージング&トラフィックサポート機能はProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONのみ装備可能であり、ドライバーモニタリングに関してはProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONには標準装備、Proactiveにオプションとなっています。
さらなる運転支援として、カメラを用いて車両の周囲を確認できる360°ビューモニタの設定もありますが、こちらもProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONには標準装備、Proactiveにオプションとなっているため、注意です。
改めて内装のコーディネートについてですが、ダッシュボード上を覆っているソフトパッドなどのカラーがネイビーブルーやブラウン、ブラックの選択肢があり、内装の雰囲気に大きく寄与するところですので、注意です。
ナビ画面はこのようになっており、横長となっていることで視界の妨げとならないよう工夫がなされています。
サイズとしては今回の年次改良に伴い、10.25インチ仕様が追加されたことでより視認性がアップしています。
ただ、この10.25インチに関してはProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONには標準装備、Proactiveにオプションとなっており、Proactive、20sには8.8インチが標準装備となっているため、注意です。
また今回の年次改良によってApple carplay、Android autoの有線接続機能に加えて、Apple carplayにはワイヤレス接続機能も追加されたことで利便性が向上しています。
ただ、おそらくこのワイヤレス接続機能は10.25インチ仕様とセットオプションになっているため、Proactiveにオプション、20Sは装備不可のため、注意です。
またオーディオシステムとしては標準装備としては8スピーカーシステムが設定されていますが、BOSEのサウンドシステムも設定されており、こちらはProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITIONにオプション設定、RETRO SPORTS EDITIONには標準装備となっており、RETRO SPORTS EDITIONの特別感を感じます。
ナビ下部にはフルオートエアコンが全グレード標準装備となっています。
そしてその下部から今回の年次改良によって置くだけ充電装備が追加されています。
元々シンプルな内装となっているため、充電ケーブルなど余計なものなしでスマホの充電が可能となるこの装備は待ち望んでいた方が多かったのではないかと思います。
こちらの装備はProactive Touring Selection、BLACK TONE EDITION、RETRO SPORTS EDITIONには標準装備、Proactiveにオプションとなっているため、注意です。
その後ろにはドリングホルダーが横並びに2つ、ステッチ付きのシフトノブ、ナビ操作ダイヤルにこちらもステッチ付きのアームレストが装備されており、やはりCX30の内装の質感は非常に高いといえます。
シート形状はこのようになっており、マツダのシート形状は人間工学に基づき、自然と正しいドライビングポジションをとれるようにこだわりの詰まったシート形状となっています。
それぞれのシートのからバリエーションはこのようになっており、素材としては繰り返しになりますが、基本的にはクロスとなっており、Proactive Touring Selectionのみオプションでレザー素材が選択可能であり、RETRO SPORTS EDITIONのみ特別装備として、テラコッタ×ブラックの合成皮革素材となっています。
快適装備としては電動シートおよびシートヒーターが上級グレードのみの設定となっており、Proactive Touring Selection、およびRETRO SPORTS EDITIONに標準装備、BLACK TONE EDITIONにオプションとなっており、それ以外のグレードには装備不可となっています。
またシートベンチレーションに関しては全グレード装備不可となっています。この車格の車に装備は難しいのかもしれません。
後席内装はこのようになっており、クーペSUVタイプとなっていますが、後席窓ガラスの面積などしっかりとられており、頭上スペースも担保されていることから圧迫感などなく、快適に過ごせる空間が担保されています。
後席においても内装の質感は担保されていますが、USBポートの設定がなかったり、後席シートヒーターの設定がなかったりと、前席同様の快適装備が担保されているわけではないため、どちらかというと前席優先のドライバーズカーとしての側面が強いように感じました。
改めて内装の全景ですが、極力ボタンを廃したシンプルな内装に加えて、ドライバーを中心に左右対称にエアコン吹き出し口を設けることによって運転に集中しやすい環境が整えられた内装であることがよくわかります。
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