本記事の内容について
今回は先日レクサスから発売された新型NXを見てきましたのでそちらの内外装紹介をお届けします。
この車は次世代レクサスの幕開けに位置づけられている車のため相当気合が入っていることが感じられ、グレード体系など非常に複雑となっており、この記事内ではなるべくそちらをわかりやすくお伝えできればと思います。それではご覧ください。
展示車仕様について
まずは今回紹介する展示車の仕様についてです。
グレードはversion L、450h+の車名の通り、
パワートレーンは2.5Lのエンジンに大容量のバッテリーを組み合わせたphevとなっています。
駆動方式は4WDであり、外板色はソニッククォーツという名前の白色、内装色はヘーゼルとなっており
車両本体価格は7140000円です。その他装着のオプションはご覧の通りとなっています。
続いて外板色、内装色の組み合わせとパワートレーン、グレード体系ついてご説明します。
外板色はご覧の通り全11色が設定されており、新規開発色はありませんでした。
この色の中でホワイトノーヴァ、ヒートブルーに関してはFsportsにしか設定されておらず、
ソニッククォーツは逆にFsportsは選択できません。
今回のNXは後ほど説明しますが、パワートレーンによってFsportsしか設定がなかったり
Fsportsの設定がなかったりするので注意が必要です。
続いて内装色についてです。
こちらも全7バリエーションと豊富な設定がありますがFsportsしか選べない内装色が3バリエーションもあるため、こちらも注意が必要です。
個人的には白内装にいつか挑戦したいと考えているため、私の場合はFsports一択となってしまいます。
続いてグレードの選択肢に直結するパワートレーンについてです。
NXには4種類のパワートレーンが設定されており、内訳としては
2.5LのPHEV、2.4Lターボ、2.5Lハイブリッド、2.5Lの自然吸気エンジンとなっています。
2.5LのPHEVに関してはRAV4 PHVと同様のパワートレーンとなっており、
2.5Lのハイブリッドはカムリで最初に搭載されたユニットとなっており、
こちらのパワーユニットには試乗したことがあるのですがモーターが非常に力強く、
比較的大柄なカムリをスムーズに加速させることができるパワートレーンであるため
あらゆる状況下で不満に感じることはないかと思います。
2.5L自然吸気エンジンはこの選択肢の中では最もベーシックなものとなりますが、
201馬力を発揮することができるので街乗りに関して不安を感じることはないかと思います。
個人的に注目してるのが2.4Lターボであり、こちらは今回のNXが初導入となっており
279馬力、430Nmを発揮する強力なパワートレーンとなっています。
おそらく現在のIS350などに搭載されているV6 3.5Lエンジンのダウンサイジング版のパワートレーンとなっており、以降のスポーツモデルに搭載されていくものと思われます。
実際、このエンジンの搭載されているグレードはFsportsのみなので、
今回のNXのパワートレーンの選択肢の中では最もスポーティであることが予想できます。
最後にグレード体系についてです。
下表はパワートレーンごとに設定されているグレードの組み合わせをまとめたものとなっています。
ご覧いただくとわかる通り、パワートレーンの選択肢によっては
選べないグレードが存在することがわかるかと思います。
例えば前述した通り、2.4Lターボの350に関してはFsportsしか選べないため、
version L に設定されている快適装備は選択できなかったり、
2.5L自然吸気エンジンの250に関してはFsportsの選択肢がないため、
ヒートブルーの外板色は選択できないことになります。
全てのパワートレーンで全てのグレードを選択できるわけではないので注意が必要です。
外観紹介
今回のNXは先行して発売されている弟分のUXのデザインテイストを色濃く感じました。
レクサスお馴染みのスピンドルグリルのメッシュ形状が年々複雑になっており、光を複雑に反射させ
高級感が先代よりも増しているように感じます。
また下部にはダクトのような形状が設けられており、SUVらしい力強さも兼ね備えています。
Fsportsの場合はグリル内がメッシュ形状となっており、よりスポーティとなりますが、
迫力ではversion Lの顔つきも負けていません。
今回のスピンドルグリルは切り立ったデザインのようになっていますが、
それに向かってボンネットやライトのラインが絞り込まれており、非常に立体的なデザインです。
こちらは画像では伝わりにくいかと思いますので、是非実車をご覧いただきたいです。
ライトユニットに関してはUX同様デイタイムライトがライトユニット内に格納されており、
非常にシャープになっています。
UXはヘッドライトが三角に配置されていますが、NXは横にライトユニットが配置されているため、
より切れ長のデザインとなっています。
こちらはversion Lのみの標準装備ですが、その他のグレードにもオプションで選択可能です。
アダプティブハイビーム機能もセットとなっておりますので装着をお勧めします。
改めてフロントを引きで見ていますが、やはり立体感を非常に感じます。
ボンネットの形状なども非常に複雑でありこだわりを感じますね。
サイドに回りこんできました。
新型NXのボディサイズは全長4660mm、全幅1865mm、全高1660mmとなっており、
先代から全長+20mm、全幅+20mm、全高-5mmと変わっておらず、
先代からの取り回し性はほぼ変わっていないものと想像できます。
ちなみに兄弟車のRAV4 PHVと比較すると全長+60mm、全幅+10mm、全高-25mmと、よりロー&ワイドな佇まいとなっておりこのことからも都市型のクーペライクなSUVであることがわかります。
ボディサイドにも先代と比べるとおとなしめではありますが、複雑なラインが重なっており
斜め後ろから見た際の踏ん張り感が強調されるようリアフェンダーがしっかり張り出しています。
この辺りの手法は最近カローラクロスにも取り入れられていましたね。
少し気になったのがこちらのフェンダーですね。
無塗装となっておりピアノブラック処理などをして欲しかったところです。
一応Fsportsのようにボディ同色とするオプションがありますので
そちらを選択するか、できるかどうかわからないんですけれどもブラックのボディカラーのアーチを用意して擬似的にピアノブラック調にすればよりアーバンSUVっぽくなるかもしれません。
ホイールは前後同サイズの235/50R 20インチのホイールが装着されており、
こちらはプレミアムメタリック塗装のオプションとなっていました。
NXには18インチから20インチまで様々なデザインのホイールが設定されており、
こちらも悩ましいところですね。私個人としてはダークグレーメタリック塗装が好みですね。
リアに回り込んできました。
特徴的なのがL字と1文字を組み合わせたこのテールランプですね。
しっかりと面発光しており、街中でも存在感はかなり大きいかと思います。
ただ個人的にはUXのエアロ効果も併せ持ったフィン形状のテールランプの方が好みではあります。
NXの場合はテールランプの上面がフラットになっており、安定感がより増しているような雰囲気です。
もう一つの特徴はレクサスエンブレムがリアからなくなり、ロゴによってブランドをアピールしてることだと思います。こちら昨今の流行りというものもあるかと思いますが、副産物としてリア全体のバランスが良くなったように思います。
こちらUXのリアデザインですが、テールライトを一本通すためにレクサスのエンブレムが若干下側に配置されており、バランスが悪いように感じていましたが、それがエンブレムの廃止により改善されているように思え、こちらの方が全体のデザインとしては私好みです。
マフラーは完全に隠されているデザインとなっており、ボディ下部も非常にスッキリしています。
ライトチェック
内装紹介
まずはトランクから実施していきます。
画像では手で開けていますが、
足を差し込んで開けるハンズフリーパワーバックドアも全グレード標準装備となっています。
トランク容量はご覧の通り非常に広々としており、この車両はPHEVの仕様には関わらず、
床面が高くなっているといった実用面のデメリットを感じませんでした。
全く不便を感じることなく活用できるサイズ感だと思います。
床面と開口口もフラットであり、荷物を出し入れする際に持ち上げずに済むのもいいですね。
床下収納もある程度確保されています。
phevの場合はこちらにケーブルなど入れるのかもしれませんが
他のパワートレーンでは収納として使えるかと思います。
右サイドには買い物袋用のフックがあり、左側にはフックと給電用のアクセサリーコンセントが付いています。こちらphevには標準装備、ハイブリッドにはオプションとなっています。
残念なポイントとしては後席の電動格納機能がPHEV仕様ではどのグレードでも選べないことと、
後席が6対4の分割可倒となっていることです。
4対2対4の分割ではないため、アームレスト部分だけを倒してスキー板のような長尺モノを積むことができないのが少し残念です。
PHEV仕様のためボディ右側に充電口が設定されており、ボディ左側に給油口が設置されています。
続いて運転席まわりの紹介ですが、その前に今回のNXの新機能であるe-ラッチを体感しました。
こちらはドアの開閉を電気的なスイッチ操作で行うものであり、
ドアを開ける際にはドアノブを引くというよりも握り感覚で持つと、スイッチに触れることとなり、
力を入れずともスムーズにドアの開閉ができます。
ドア内張りを見てみます。
展示車の内装の組み合わせはオーカー系の色のヘーゼルとアッシュのオーナメントが組み合わされており、手で触れるところは全てソフトパッド、ウィンドウ台座まわりもメッキ処理が加えられていたりと
質感としては隙なしといった印象でした。
ちなみにこちらのオーナメントもグレードごとに3種類あるため、
外板色と内装色全てがかぶった仕様のNXはそうそう見ることができないかもしれません。
e-ラッチを中から開けてみています。
スイッチ操作で余計な力をかけずにドアを開けられるのが楽なのと歩行者や自転車の接近があると、ドアが開かないようにすることができるそうなので、安全にも寄与するいい装備だと思います。
ちなみに何らかの不具合で操作が効かなくなった際は動画のように引っ張ることで開閉可能です。
運転席に乗り込みました。
やはり目に入ってくるのはこの14インチの巨大モニターですね。
存在感はたっぷりですがドライバーの方に傾けられており、
ダッシュボードへの突き出し量も抑えられているため、運転中の視界を妨げることなく
わずかな視線移動で情報をキャッチできるので運転に集中しやすい環境が整えられている印象です。
ステアリング周りも次世代のインフォテイメントシステムが採用されており、
カラーヘッドアップディスプレイと連動した情報表示が可能となります。
この機能を使うことで車線から目を離さずに自身の意図する機能を選択できるようになるため、
是非つけておきたい機能ですね。こちらはversion LとFsportsには標準装備であり、
ノーマルグレードにはオプションとなります。
TFT液晶メーターに関しては先代からの飛躍的な進化は見られず、
情報表示量もアウディなどと比較すると乏しいのが残念ですが、
先ほどの機能とナビ画面を活用することで不便に感じることはないかなと思います。
改めてナビ画面周りを紹介していきます。
こちらの14インチのナビはversion L とFsportsに標準装備であり、
ノーマルグレードでは9.8インチのナビとなります。
ノーマルグレードに関してはオプションでも14インチのナビを選択できないため、注意です。
このナビに関してはapplecarplay、androidautoに対応していますが、サクサク動いてくれるようですので純正ナビにありがちなカクツキにイライラすることはなさそうです。
画面下部にはシートヒーターやステアリングヒーターが常時表示されており、
エアコンの温度調整はダイヤルにて行います。
ただ風量調整などは物理スイッチではなくなってしまっていたので、
走行中に直感的に操作できるかどうか少し不安です。
その下側には運転モードの切り替えスイッチが配置されており、
ダイヤル操作することでエコ、ノーマル、スポーツの運転モード切り替えが可能となります。
その横にはオプションとなりますが置くだけ充電スペースが確保されています。
この充電スペースはスライドして収納することは可能であり、このスライドの動きもレクサスらしいぬるっとした動きなので少し狂気じみたこだわりを感じます。
収納した後の下部には小物入れスペースがあり、
通常とtypeCのusbポートとシガーソケットが配されています。
その後ろにはLCのような小ぶりの握りやすいシフトノブがあり、
電動パーキングブレーキ、ブレーキホールドボタンなどが集約されています。
今回のレクサスの内装として非常に印象的なのが、スイッチの数が減り、各機能ごとに集約され、
何がしたいかによって、直感的にどこに手を伸ばすべきかが決まるようになっているため
操作性が格段に上がってるように感じました。
左側には縦に二つのドリンクホルダーがあります。
こちら底面のかさ増し機能などないシンプルなものとなっていたため、
缶コーヒーなどちょっと対応できないかもしれません。
アームレスト内にもそれなりな深さの収納スペースがあり、おなじみになりますが運転席助手席どちらからも開閉可能です。これ実は地味に便利な機能なんじゃないかなと私は思っています。
シートの形状もレクサスお馴染みのハンモックのような積み込む形状をしています。
サイドの張り出しが大きく、芯が通ったようにがっしりしているため
自然と楽な姿勢となるように矯正してくれています。
続いて後席乗り込みます。
後席のドアの内装も前席同様に質感が担保されていました。
また前席の紹介で抜けてしまいましたが、このオーナメントの内側にはイルミネーションが仕込まれており、全14色のカラー設定が可能です。
こちらはノーマルグレードには装備できず、versionLとFsportsには標準装備となっています。
後席にもe-ラッチが装着されており、
前席で説明した安全機能は特に後席からのお子さんの乗り降りに役立つように思います。
足元のスペースチェックします。
運転席を身長170cmの私のドライビングポジションに合わせた状態で手のひらが一つ分、ギリギリ足が組めるぐらいのスペースがあり、余裕の空間が確保されていました。
暗くて動画では伝わりにくいですが、センタートンネルの張り出し量も4駆車両にしては低く、
このような姿勢で中央のスペースに座ることができます。
快適とは言えませんが、お互いに融通しあえば長距離移動も3人掛けでこなせるかなと思います。
センタートンネルには後席シートヒーターのスイッチとアクセサリーコンセント、2口のusbtypeCのポートがあります。後席席シートヒーターは450h+、versionLが標準装備、Fsportsにオプション、ノーマルグレードでは装着不可となっています。
後席の質感で残念なところがムーンルーフの開口幅が小さく、後席がその恩恵を受けられていないところです。こちらに関しては、パノラマルーフという、より開口幅の大きいオプションがありますが
PHEV仕様には重量の問題か装備できず、快適性が他のグレードと比較すると損なわれてしまう可能性があります。
改めて後席からの内装の全景はこのようになっております。
14インチナビに目が行きますが、それ以外にも前述したとおり、スイッチ類の集約により
非常に操作系がシンプルにまとめられており、ドライバーオリエンテッドな運転席が
今すぐ運転したいという気持ちにさせてくれる雰囲気を醸し出していました。
このコンセプトの内装が以降のレクサスに引き継がれていくのが非常に楽しみです。
その他機能・注意点
ここから内外装紹介で説明しきれなかったNXの機能とそちらに関する注意点を紹介していきます。
まずはNXにオプション設定されているレクサスチームメイト機能についてです。
この機能には画像で示している車自体が駐車の運転を自動で行なってくれるアドバンストパーク機能が含まれており、比較的大柄なNXのような車の運転に不安を抱えてる人にとっては
非常に有用な技術かと思いますが、こちらは全グレードにオプション設定されているわけではなく、
450h+のFsport、NX350 Fsports、NX250の全グレードで装備ができません。
この運転支援機能装備を目的に検討されている方もいるかと思いますので、こちら注意が必要です。
続いても運転支援系のオプションとなりますが、
NXにはlexus safety senseの機能の操舵支援系がオプションで設定されており、
レーンチェンジアシストや緊急時操舵支援、交差点の死角からの車の接近を知らせる
フロントクロストラフィックアラート機能などが織り込まれていますが、
こちらの機能はノーマルグレードには装着不可となっています。
予防安全系の機能は標準装備とまでは言わないまでもオプション設定できるようにしてほしいですね。
最後の快適機能はスマートフォンを使ったデジタルキーの機能です。
こちらは全グレードのオプションとなっており、スマートフォンにアプリをインストールすることで
スマートフォンが車のカギ代わりとなってくれる機能となります。
最大4台のスマートフォンまで登録できるそうなので緊急の際に鍵の受け渡しの手間なく出発できたりするのでこのオプションは便利でもありますし、安全面でもつけておきたいオプションとなります。
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