本記事の内容について
今回の記事では、先日公開したbimmercodeを用いた
スープラへのコーディングの記事が好評であったため、
さらにマニアックなコーディング内容をお届けします。
bimmercodeを用いたコーディングであるため、兄弟車であるZ4のオーナーの方にも
オススメの内容となっております。
また後半では、bimmercodeを用いずに
車両の隠しパラメータを表示する方法もあわせて紹介します。
コーディング実施
まずはコーディングの準備です。
コーディング用の器具をアクセルペダル付近にあるOBDコネクタにセットし、
スマホを機内モード、bluetoohをオンにした状態で
エンジンスタートボタンを3回短い間隔でプッシュし、
診断モードに入っていることを確認します。
bimmercodeのアプリを立ち上げ、コーディングを実施していきます。
今回はマニアック版ということで車両選択でスープラを選択せず、
あえてZ4を選択し、コーディングを進めていきます。
くれぐれも自己責任でお願いします。
なぜかスープラで設定できない項目をZ4では設定できるため、より幅広い車両設定が可能です。
こちらがZ4版のコーディング画面となっています。
アクティブサウンドデザインに関してはスープラでも編集可能であり、
疑似的なエンジン音を作り出し、ドライバーに届ける機能であり、
こちらを有効化するか無効化するかを選択できます。
過去youtubeにて、こちらを無効化した際にどれだけ静かになってしまうのかを検証しましたので、
そちらもご覧いただけると幸いです。
アドバンスドクラッシュセーフティの項目も
スープラと比較して特に違いはなく、障害物検知機能であるPDCを有効化する距離・車速を設定したり、シートベルトを付けていなかった際に警告を発するかどうかを設定できます。
インスツルメントクラスタの項目ではバック時の音を無効化したり、
燃料タンク残量警告を残りの航続距離いくらになると発するかなどを変更できます。
スープラ版にない機能としては、スピードメータの200マイル、つまり320km/hスケール化ですが、
元々スープラのメーターでの車速表示はデジタル表示のみなので、
この機能の有効化は可能ですが、あまり意味はなさそうです。
エアコン部分のコーディング内容はスープラ版との違いはなく、
自動内気循環の機能を有効化などが設定可能となっています。
エンジンコントロールユニットの項目では
オートスタートストップ機能、つまりアイドリングストップ機能関連の設定が可能で、
アイドリングストップ機能の無効化であったり、
エンジン停止前の設定を引き継ぐメモリー機能の有効化が可能です。
私はこのメモリー機能を有効化し、
不満点の一つを解消することができました。
その下のバッテリーの項目に関しては、スープラ版でも設定可能であり、
バッテリー交換時にそのバッテリーの容量などを
設定する項目となっていますが、基本的に操作不要と考えます。
シートモジュール運転席ではシートヒーター/クーラーの設定メモリがあり、
どのくらいその設定をメモリし続けるかが設定でき、
おそらくですが無制限にするとエンジンを切る前の設定をメモリし続けているものと思われます。
ヘッドユニットの項目では、
スープラ版との違いとして、スポーツ表示カラーの項目がありました。
こちら試しにオレンジからレッドへと変更してみましたが、
特にスープラ側で変化はなく、スープラにとっては特に意味のない項目でした。
その他項目はスープラと共通でしたので、先日投稿した記事をご覧いただけると幸いです。
大きな変更点があるのがボディドメインコントローラの項目であり、詳細説明していきます。
アンビエントライトの項目に関してはZ4オーナー向けの設定であり、
カラー変更が可能でありました。
ウインドウ/ドアの項目もスープラ版にはない項目であり、
エンジンをかけた状態でドアロックした場合、
リマインドとしてクラクションを鳴らす機能などを無効化したりできます。
ドアオープン時のウインドウリフター遮断に関しては、
ドア開閉時に一度ウィンドウが下がり、閉めると上がる機能を指しており、
こちらを無効化できる設定です。
ただ、試しに無効化してみたのですが、
ウィンドウの上下機能は無効化されておらず、上手くいきませんでした。
上手くいったオーナーの方がおられたら教えていただきたいです。
暗い時専用のウェルカムライトは読んで字のごとくの機能であり、
こちらを無効化できますが、特に変更の必要はないかなと感じました。
さらに下部のシートヒーターの温度設定が可能となっていました。
おそらくバックレストはZ4のみの機能であり、
スープラの場合、フロントシート温度レベルの項目となります。
こちらを操作することで、シートヒーターのそれぞれのレベルの温度を調整できます。
デフォルトが何度か分かりませんでしたが、1℃刻みで調整可能となっています。
スープラのシートヒーターはレベル1から熱すぎて
不満点にも挙げてしまっていたので、この機能はありがたかったです。
テールゲートの項目もスープラ版にはありませんでしたが、
おそらくスープラには意味のない機能だと思われます。
ロック解除後のみテールゲートを開くことは
トランク下にオープナーが存在しないスープラにとっては関係ない設定であると考えられるからです。
ドライビングモードの項目では通常エンジンスタート時はノーマルモードからになりますが、
この設定を操作することでエンジンスタートした瞬間からスポーツモードとすることが可能です。
こちらコーディングしてみましたので、その際の様子は下部のyoutube動画よりご覧ください。
下図のようにエンジンOFFの状態からスポーツモードになっており、
ふけ上がりの音も若干野太くなっていました。
今すぐ走り出したい方におすすめですが、安全運転で行きましょう。
ちなみに元に戻す際はコンフォートに設定すると解除することができました。
ブレーキフォースディスプレイの項目では
ブレーキフォースディスプレイを起動する制動力と
車速いくつ以上でその機能を有効化するかを設定できます。
そもそもブレーキフォースディスプレイの機能は急制動時にブレーキランプが点滅し、
急制動であることを後続車に知らせる機能となっています。
この設定を変更できますが、そもそもスープラにその機能がついているかを検証するのが困難であるため、今回は設定を見送っています。
ミラーの項目はすでに過去記事で紹介済みであり、
オートミラーチルト角度の設定ではバック時に助手席側ミラーが傾く角度を調整することができます。
デフォルトだと下向き過ぎて視界が悪く、不満点に挙げていましたが、
こちらの設定を変更することで解消できました。30°くらいがおすすめです。
ライト関連に関してはコメントの通りの設定が可能であり、
こちらはスープラ版でも設定可能であるため、詳細は割愛します。
Z4版で設定できる項目は以上でありますが、
マニアック版ということなので、さらにエキスパートモードでの追加設定を紹介します。
エキスパートモード設定
エキスパートモードの1つ目はナビ画面の輝度調整です
まずはヘッドユニットの項目に入り、そこから左下のエキスパートモードを選択、
3005番の項目を選択、DIM_VARIANTという項目の中の設定をoldに変更することで有効化できます。
このコーディングを実施することで、
昼間におけるナビ画面の輝度調整がシステム設定から実施することができるようになります。
あまり意識していなかったのですが、昼間のナビ画面の輝度は通常の操作では実施できず、
暗く感じている方にはおすすめです。
2つ目がかなりマニアックであり、車速の補正の無効化です。
こちらはインスツルメントクラスタの項目からエキスパートモードに入り、
3000番の項目を選択して、BC_Vなんたらの項目を選択します。
(おそらくコリレーションのドイツ語だと思われます)
こちらの項目を下の設定に変更することで、速度の補正を無効化することができます。
真偽のほどは定かでありませんが、
普段のスープラの車両の速度計の値は+3/4マイル、つまり約1km/h強高めに表示するようになっているそうで、このコーディングはその補正を無効化します。
試してみましたが、体感できるほどの違いを感じませんでしたので、
あくまでこんなことできるよという参考となれば幸いです。
今回紹介するbimmercodeを用いたコーディング内容については以上です。
ちなみにですが、コーディングを実施することで、ECUの再起動がかかるため、
毎回プログラマブルボタンの設定がすべて消失、
たまにですが、燃費の実績や日時の設定が消失しますので、
注意が必要であり、ご承知しておいていただけるとありがたいです。
隠しパラメータ表示
続いてですが、スープラの隠しパラメータの表示法について紹介します。
やり方としてはエンジンスタート後にODDのリセットボタンを10秒ほど長押しします。
そうするとメーターに項目が現れ、その中のUNLOCKにカーソルを合わせ、
またリセットボタンを長押しします。
その後、CODEのところで、リセットボタンを押すことで数字が増えていき、
それぞれの車両のVINナンバーの末尾6桁を足した値を入力します。
そうするとロックが解除され、さまざまな項目を確認することができます。
温度の項目では2段目に油温の生の値、
3段目に冷却水温、4段目がまた油温となっています。
この機能はエンジンを動かしている間は常に表示され続けており、
サーキット走行中などで表示し続けることで車両の状態をより詳細に把握し、
オーバーヒートなどの未然防止が可能となります。
ただ気になるのがそれぞれの値であり、
油温の生値は低すぎる気がしますし、冷却水温に関しては高すぎる気がします。
センサがついている場所に依存していると思いますが、この値を盲信するのはよくなさそうです。
タンクの項目では下図の通り、
現在のタンク内のガソリンの量がリッター単位で把握できますので、
ガソリンを余すことなく使い切ることが可能となります。
試しに実験を行い、タンク容量が合計17.6Lの状態からガソリンを29.59L給油すると
タンクトータルで48.6L入っていると表示されていましたので、
この数字はかなり正確であり、過去実施したような満タン法での燃費計測がより正確にできそうです。
以上、スープラの隠しパラメータ表示法の紹介でした。
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