こんにちは、ムラクモです。
今回の記事では、先日トヨタ自動車より発表された26式となるGRヤリスの改良ポイントを、トヨタ会館に展示されていた実車を交えて紹介します。
2026年モデルでは、新開発のGRステアリングの採用や電動パワーステアリングの設定変更など、走りの質を一段と高める改良が施されています。モータースポーツから得られた知見をもとに開発されたこだわりが詰まった一台となっており、要注目です。最後に見積シミュレーションも実施していますので、購入検討の参考となれば幸いです。
それではご覧ください。

1. グレード構成と価格帯
新型GRヤリスは主に3つのグレードで構成されており、走行目的や予算に合わせて選択できるようになっています。
グレード別価格一覧
| グレード | 6速MT | 8速AT (GR-DAT) | 主な特徴 |
| RZ | 4,537,200円 | 4,887,200円 | 標準的な走行性能を追求したモデル |
| RZ High performance | 5,037,200円 | 5,387,200円 | 限界域のコントロール性を高めた上級版 |
| RC | 3,617,200円 | 3,967,200円 | モータースポーツ参戦用のベース車両 |
価格帯としては360万円台から590万円台までと幅広く設定されていますが、全車に共通して高剛性ボディや専用の4WDシステムが搭載されているため、どのグレードを選んでもGRヤリスの真価を味わうことができます。
[補足] エアロパフォーマンスパッケージについて
RZ High performanceとRCグレードには、究極の空力と冷却性能を誇る「エアロパフォーマンスパッケージ」の設定があります。専用のダクト付きアルミフードや可変式リヤウイングが含まれる、まさに競技車両直系の装備です。

2. パワートレーンの進化
パワートレーンには、WRC競技での知見を活かし開発された1.6L直列3気筒ターボエンジンが搭載されています。
改良型エンジンの特徴
全日本ラリー選手権などの厳しい環境下で限界を見極め、破損対策が施された結果、出力・トルクが向上しました。あらゆる走行シーンにリニアに対応する高レスポンスエンジンとなっています。私自身、改良前のモデルに試乗したことがありますが、そのレスポンスの良さには感動した覚えがあります。

4WDシステム「GR-FOUR」のモード設定
エンジンのパワーをトラクション失わず路面に伝える「GR-FOUR」には、以下のモードが設定されています。
- ノーマル: 前後配分 60:40(安定感重視)
- グラベル: 前後配分 53:47(前輪寄り。トラクション性能を最大発揮)
- トラック: 状況により駆動配分を可変
さらに、このトラクション性能をより向上させるトルセンLSDがRZ High performanceに標準装備されています。

期待の新開発 8速AT (GR-DAT)
世界トップレベルを目指した変速スピードが最大の特徴です。
- パドルシフト操作時のダウンシフト可能回転域の拡大
- マニュアル/スポーツモード時のレッドゾーン付近でのダイレクト感向上
- 登坂勾配でのシフトアップタイミング最適化
- ローンチスタート制御機能の装備

3. 外観デザイン:機能美の追求
今回紹介する車両は、RZ High performanceにエアロパフォーマンスパッケージを装備した仕様です。
ボディカラー
GRヤリスには26式でも追加のボディカラーなどの設定はなく、全5色のカラーバリエーションが設定されていますが、RCグレードではホワイト系でパール層のないスーパーホワイトのみ選択可能となっています。

フロントフェイスの変更点
- マトリクスファンクショナルグリル: さらなる空気の取り込みと冷却性能を追求。
- スチールメッシュロアグリル: 薄型・軽量・高強度を両立。石が当たっても「割れず、変形するだけ」なのでレースを続行可能。
- 分割構造バンパー: 左右ロアサイドを分割。破損時の交換作業を容易にし、修理費用を軽減します。
- フロントリップスポイラー: フロントリフトを抑制し、接地感と空力バランスを高めます。
- ダクト付きボンネットフード: GRMNヤリスと同一形状。エンジンルーム内の放熱を促進。



サイドのデザインとボディサイズ
ボディサイズは改良前から変更されていません。
- 全長: 3995mm
- 全幅: 1805mm(迫力の割に扱いやすいサイズ)
- 全高: 1455mm
- ホイールベース: 2560mm

[注目の装備]
- フェンダーダクト: ホイールハウス内の空気を放出し、操縦安定性を向上。
- 燃料タンク下部のフラット化: ボディ下の空気の流れを最適化。
- カーボンルーフ: 大幅な軽量化と低重心化を実現。


ホイールとタイヤ
| グレード | ホイール種類 | 備考 |
| RZ High performance | BBS製 18インチ鍛造 | 超軽量設計。レッドキャリパー装備 |
| RZ | エンケイ製 18インチ鋳造 | ラリーをイメージした多軸スポーク |
| RC | 標準17インチ鋳造 | オプションで18インチへ変更可能 |
今回の改良でRZ High performanceの標準タイヤがブリヂストン POTENZA RACEに変更されました。これに伴い、ショックアブソーバーの減衰力特性も最適化されています。


リアデザイン
テールランプ下端が一文字につながる仕様に変更され、リアフェンダーのふくらみによる「どっしり感」が強調されました。エアロパフォーマンスパッケージでは、空気抵抗を低減するリアバンパーダクトと、高速安定性を高める大型可変式リアウイングが追加されます。


4. 内装・コックピットの刷新
トランク容量
トランク容量に関しては改良前後で大きな違いはありません。
ベースがヤリスであることと、4WD方式を採用していることで横方向へのえぐりもそこまで確保されていないため、トランクスペースとしては狭くなっており、床下のスペースとしても補機バッテリーが前後重量配分を最適化するために配置されていることで必要最低限となっています。


ただ、この車両はトランクスルーが可能となっており、後席を倒すとご覧のようにフラットなスペースが現れ、この車を二人乗りメインで使用する前提であれば、十分なスペースが確保されており、このスペースがあればタイヤ4本積むことができるかと思いますので、サーキットユースも想定したつくり込みがなされています。

運転席周りと新開発GRステアリング
最も注目すべきポイントです。
- 5mmの小径化: 外径を365mmから360mmへ小径化。
- 形状最適化: 舵角180度でも持ち替えなしで操作可能。
- EPS(電動パワーステアリング)改良: ハイグリップタイヤや高負荷旋回時でもアシストがしっかり稼働。
- スイッチ類: 独立配置で操作ミスを防ぎ、夜間視認性を高めるリング状イルミネーションを配置。


メーターデザイン
メーターには通常ヤリスの改良版でもフル液晶メータが採用されていましたが、GR専用仕立てとなっており、地図画面表示など、日常使いに適した表示を備えつつ、運転に必要な情報のみを表示するモードも設定されていることでその時々に合わせた最適な情報表示が可能となります。


安全装備
運転支援系装備も充実しており、プリクラッシュセーフティの機能や白線中央を維持するようハンドル支援するレーントレーシングアシストの機能などがRZ系グレードに標準装備されており、前回の改良のタイミングでRCグレードにも同等の装備が標準装備となりました。

ただ、ドアミラーに後方車両の接近を知らせる表示をするブラインドスポットモニターやバックガイドのモニターはRCに装備不可となっています。

視界の改善とナビゲーション
- 着座位置の変更: シート位置を25mm低下。
- コックピットレイアウト: ナビとメーターを一体パネル化。ナビ位置を下げつつドライバー側へオフセットすることで、囲まれ感と前方視界を大幅に改善しました。
- 8インチナビ: RZ系に標準装備。JBLサウンドシステムもオプション設定。





競技志向の装備:縦引きサイドブレーキ
今回の車両には、競技中の操作性を考慮した縦引きサイドブレーキが装着されていました。
- 改良により、これまでは同時装着不可だったシートヒーター/ステアリングヒーターとの同時選択が可能に。
- 空いたデフォルトのサイドブレーキ位置は、スマホなどを差し込めるクッション付きの収納スペースとして活用可能です。




シートと後席の居住性
- シート: ヘッドレスト一体型のスポーツ形状。RZ HPは合成皮革、RZ/RCはファブリック素材となります。
- 後席: 身長170cmの私が座った場合、足元は窮屈ではありませんが、頭上は手のひら1枚分の余裕しかありません。長時間のドライブでは適度な休憩が必要でしょう。





5. 見積りシミュレーション
もっとも高価な組み合わせで算出した結果がこちらです。
- グレード: RZ High performance(GR-DAT)
- パッケージ: エアロパフォーマンスパッケージ
- カラー: プレシャスホワイトパール
- 主なオプション: ナビパッケージ、縦引きサイドブレーキ、クーリングパッケージ、フロアマット等
総額:約660万円



フルオプションの状態ですので、用途に合わせて装備を絞れば600万円付近に収めることも可能です。電動化の時代に残された数少ない「刺さる」選択肢であり、決して高くはないと感じます。
まとめ
毎年のように改良が加えられるGRヤリス。購入タイミングは難しいですが、常に「最新のこだわり」が手に入るポジティブな変化と言えます。
購入検討の参考となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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