本記事の内容について
今回は、2026年9月に一部改良されたクラウンクロスオーバーの実車レビューをお届けします。 トヨタ会館に展示されていた実車をもとに、内外装の質感や改良ポイントを詳しく解説します。
この記事でわかること
- 一部改良されたクラウンクロスオーバーの新エクステリアとデザインの進化
- 第5世代へ進化した最新パワートレーンの詳細と燃費
- グレードごとの装備の違いと価格差の理由
- 質感が向上したインテリアと実用的なトランク容量
- おすすめグレードでのリアルな見積りシミュレーション
新しくなったエクステリアや刷新されたパワートレーンなど、注目ポイントが多数あります。 購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

グレード構成と車両価格
クラウンクロスオーバーは、G・Z・RSの3グレード構成です。 各グレードのメーカー希望小売価格は以下の通りです。
| グレード | 車両本体価格 |
| G | 5,179,900円 |
| Z | 5,999,400円 |
| RS | 6,739,700円 |
車両価格を比較すると、GからRSまで約156万円の価格差があります。 この価格差がどのような装備の違いに表れているのかは、後ほど詳しく確認していきます。
全車共通で5人乗りの4WD仕様となり、ボディは4ドアのクロスオーバーです。 セダンのような独立したトランクを持ちつつ、SUV的なリフトアップスタイルを組み合わせています。 これがクラウンクロスオーバーの大きな特徴です。

パワートレーンの特徴と違い
クラウンクロスオーバーには、性格の異なる2種類のハイブリッドシステムが用意されています。
2.5Lハイブリッドシステム(G、Zに搭載)
GとZグレードには、2.5Lハイブリッドシステムが搭載されます。 2026年9月の改良により、このシステムは第5世代へと進化しました。
- システム最高出力: 239ps(従来の234psから向上)
- エンジン単体: 最高出力186ps / 最大トルク221Nm(2.5L直列4気筒)
- フロントモーター: 最高出力136ps
- リヤモーター: 最高出力54.4ps

バイポーラ型ニッケル水素電池を採用し、ダイレクトな加速を狙ったシステムです。 低速域ではモーターのレスポンスを生かし、中高速域ではモーター出力も活用します。 また、ハイブリッドユニットの小型化・軽量化・高効率化が行われました。 これにより、燃費性能と静粛性も大幅に改善されています。
駆動方式は「E-Four」を採用しています。 走行状態に応じて、前後の駆動力配分を100:0から20:80まで制御します。 直進時は効率を重視し、滑りやすい路面やコーナリングでは後輪にも駆動力を配分します。
WLTCモード燃費
- Zグレード: 22.7km/L(市街地モード: 18.3km/L)
- Gグレード: 23.1km/L(市街地モード: 18.6km/L)
燃費の違いは、車両重量や標準タイヤの差によるものです。
デュアルブーストハイブリッドシステム(RSに搭載)
RSグレードには、デュアルブーストハイブリッドシステムが搭載されます。 こちらは燃費最優先ではなく、力強さとレスポンスを重視したパワートレーンです。
2.4L直列4気筒ターボエンジンに前後のモーターを組み合わせ、システム最高出力は349psを誇ります。
- エンジン単体: 最高出力272ps / 最大トルク460Nm
- フロントモーター: 最高出力82.9ps / 最大トルク292Nm
- リヤモーター (eAxle): 最高出力80.2ps / 最大トルク169Nm

高出力のeAxleをリヤに配置している点が、2.5Lハイブリッドとの大きな違いです。 変速機には電気式無段変速機ではなく、Direct Shift-6ATを採用しています。 アクセル操作に対する反応と、ギアが切り替わるダイレクトな感覚を重視しています。 Mモードを使えば、ドライバーが任意にギアを選択することも可能です。
RSの4WDシステムは「E-Four Advanced」です。 発進加速では前後60:40から40:60程度に制御されます。 コーナー脱出時には、最大20:80まで後輪寄りに駆動力を配分します。 FR車のように後輪を積極的に使った走りが楽しめるのがRSの魅力です。 さらに、後席の乗り心地を重視した「REAR COMFORT」モードも用意されています。
RSのWLTCモード燃費は15.6km/Lで、燃料はハイオク仕様となります。 維持費を優先するならGやZ、力強い走りを楽しむならRSと、グレード選びの重要な分岐点です。
エクステリア(外観)の魅力
ボディカラーの進化
クラウンクロスオーバーには、5色のバイトーンと6色のモノトーンが用意されています。
2026年の改良で、ブラックがより深みのある「ニュートラルブラック」に変更されました。 また、バイトーンの塗り分け方も大きく進化しています。 ボンネットフードに加え、ベルトラインから上のキャビン全体をブラックアウトしています。 ルーフだけを別色にする従来の手法とは異なる、大胆な見せ方です。
横から見るとブラック部分が連続し、ボディの厚みとキャビンの薄さが強調されます。 よりクーペらしいスタイリッシュなデザインに仕上がっています。


迫力のフロントフェイス
フロントフェイスは、左右をつなぐ一直線のセンターランプが特徴です。 低重心感を強調するハンマーヘッドデザインが採用されています。 車幅の拡大と、切れ長のヘッドライトが相まって迫力のある顔つきです。
展示車両(ホワイトベースのバイトーン)では、コントラストの差が大きく非常に目立ちます。 グリルは必要最低限の開口幅に抑えられ、非開口部にも格子状の意匠が施されています。 クラウンらしい高い質感がしっかりと担保されています。 また、空気抵抗を低減するグリルシャッターがZとGに標準装備されています。


ヘッドランプの仕様差
| グレード | ヘッドランプ仕様 | ハイビーム機能 |
| RS・Z | 4眼LEDヘッドランプ | アダプティブハイビーム(部分遮光) |
| G | 単眼Bi-beamヘッドライト | オートマチックハイビーム(ON/OFF切替) |

RSとZは夜間でもクラウンだと分かりやすい特徴的な光り方をします。
ボディサイズと取り回し
クラウンクロスオーバーのボディサイズは以下の通りです。
- 全長: 4,930mm
- 全幅: 1,840mm
- 全高: 1,540mm
- ホイールベース: 2,850mm
全長は約5mとロングボディですが、全幅は1,840mmに抑えられています。 日本の道路環境や駐車場でも扱いやすい現実的なサイズ感です。
さらに、最小回転半径は5.4mと、取り回しにも優れています。 これは後輪の向きを車速に応じて変える「DRS」の効果です。 低速域では前輪と逆方向に後輪を操舵し、小回り性能を高めています。

伸びやかなサイドデザインとホイール
サイドビューは、流れるルーフラインと大径タイヤのリフトアップスタイルが特徴です。 キャラクターラインを多用せず、ボディ面の抑揚で質感を表現しています。 長いホイールベースと短いオーバーハングにより、伸びやかな印象を与えます。

クーペライクなデザインですが、乗降性も犠牲にしていません。 床面を低くし、サイドシルやドア開口部の形状まで工夫されています。
2026年モデルでは、バイトーンを選ぶとルーフ前方がフローティングして見えます。 さらに、ホイールアーチなどの樹脂パーツがピアノブラック塗装に変更されました。 これにより、足元の質感がより一層高まっています。

ホイールとタイヤの仕様
| グレード | サイズ | ホイールデザイン | 備考 |
| RS | 225/45R21 | 切削光輝+ブラック塗装 | レッドカラードキャリパー装着 |
| Z | 225/45R21 | ダークプレミアムメタリック塗装 | ノイズリダクション(静粛性配慮) |
| G | 225/55R19 | 切削光輝+ブラック塗装 | 乗り心地重視の方におすすめ |
※全グレードで「225/60R18タイヤ+18インチシルバー塗装」がメーカーオプションで選択可能です。


改良されたリアデザイン
2026年9月の改良で、リアデザインにも大きな変更が加えられました。 バイトーンの配色変更に伴い、リアバンパーパネルの境界が見直されています。 以前の個性的なパネル境界がなくなり、より自然で洗練された仕上がりになりました。

リヤコンビネーションランプは、フロント同様に横一線へ伸びるLEDデザインです。 車体の横幅を強調し、大径タイヤを履いた4ドアクーペのような雰囲気を感じさせます。

なお、展示車両にはオプションのリアフォグランプが装備されていました。 悪天候時の視認性には寄与しますが、少し主張が強いデザインです。 白黒のバイトーンだとパトカーのように見えるため、好みが分かれるかもしれません。

インテリア(内装)と実用性
独立したトランクと容量
クラウンクロスオーバーは、セダンに近い独立したトランクを採用しています。 全グレードにハンズフリーパワーバックドアが標準装備されています。 足をかざすだけで簡単に開閉でき、非常に便利です。
トランク容量は450Lを確保しています。 9.5インチのゴルフバッグなら3個まで収納可能です。 日常使いで不便を感じることはない、広々としたスペースです。

ただし、SUVのように後席を倒して荷室を一気に広げることはできません。 長尺物は後席中央のトランクスルーを使用することになります。 大きな家具を頻繁に積む場合は、クラウンスポーツやエステートが向いています。
トランク下にはデッキアンダートレイがあり、小物の収納に便利です。 また、ラゲージ右側にはAC100V・最大1500Wのコンセントを備えています。 非常時給電システムに対応しており、停電時の備えとしても安心です。


インテリアカラーとシート素材
インテリアカラーはグレードによって選択肢が異なります。
| グレード | インテリアカラーの選択肢 | シート素材 |
| RS | ブラック、ブラック/イエローブラウン、フロマージュ、ブラック/サドルタン (計4色) | 本革シート |
| Z | ブラック、フロマージュ、ブラック/サドルタン (計3色) | 本革シート |
| G | ブラックのみ | 上級ファブリック+合成皮革 |

ドア内張りとスムーズな乗り降りの工夫
展示車両のサドルタン仕様のドア内張りは、ブラウンのソフトパッドが広範囲に使われています。 随所にゴールドのアクセントや、ラメ入りブラックパネルが配置されています。 初期モデルと比較して、内装の質感が大幅に向上しています。

シートメモリー機能も用意されていますが、こちらはZとRSのみの装備です。

乗り込みやすさについても配慮されています。 車高が高めの設定でありながら床面は適度な高さに抑えられています。 頭を深くかがめることなく、スムーズに乗り降りすることが可能です。
ステアリングとメーター周辺
ステアリングは、上質な本革巻き3本スポークデザインです。 RSグレードには、スポーティなディンプル加工付き専用本革ステアリングが装備されます。 左側にオーディオや音声認識、右側に運転支援スイッチが配置されています。

今回の改良で、全グレードにパドルシフトが追加されました。 ドライバーの意のままに変速操作を楽しむことができます。
ZとGには、スムース本革巻きステアリングが標準装備されます。 乗降時にステアリングが跳ね上がる「オートチルトアウェイ機能」は全車標準です。 また、ステアリングヒーターはZとRSに標準装備されています。

メーター周りの装備は以下の通りです。
- 12.3インチTFTカラーメーター: 全車標準装備
- カラーヘッドアップディスプレイ: 全車標準装備
メーター表示は、4つのテイストと3種類のレイアウトを組み合わせてカスタマイズ可能です。 ヘッドアップディスプレイにより、視線を外さずに速度や運転支援情報を確認できます。


充実の予防安全装備と運転支援
クラウンクロスオーバーは、最新の予防安全装備を備えています。 プリクラッシュセーフティは、昼夜の歩行者・自転車、昼間の自動二輪車を検知します。 交差点での右左折時や出会い頭の事故リスクにも対応しています。
全車標準の主な安全・支援装備
- 全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール
- レーントレーシングアシスト
- レーンディパーチャーアラート
- ロードサインアシスト
- ドライバー異常時対応システム
- プロアクティブドライビングアシスト(リスクの先読み制御)
RSとZグレード限定の追加装備 RSとZには、さらに高度な機能が標準装備されています。
- 緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能)
- フロントクロストラフィックアラート
- レーンチェンジアシスト
- Toyota Teammate(アドバンストパーク、アドバンストドライブ)
特に駐車支援の「アドバンストパーク」や渋滞時支援の「アドバンストドライブ」は非常に便利です。 これらはGグレードではオプションでも選択できないため注意が必要です。


快適な運転空間と最新ナビ・オーディオ
良好な運転視界とサポート機能
リフトアップされたボディにより、一般的なセダンよりも高いアイポイントを実現しています。 ボンネットの両端も視界に入りやすく、車幅感覚が掴みやすい設計です。
駐車時などをサポートする機能も充実しています。 全車に「床下透過表示機能付きパノラミックビューモニター」が標準装備されています。 ボディを透かして周囲を確認できるシースルービューにも対応しています。 さらに、RSとZにはデジタルインナーミラーも装備され、死角をしっかりカバーします。



ナビゲーションとオーディオシステム
ナビゲーション画面は、全車12.3インチHDディスプレイを採用しています。 ただし、グレードによってナビの機能とオーディオシステムに差があります。
RS・Zの装備(ディスプレイオーディオプラス)
- クラウド通信ナビ+車載ナビ機能(電波が届かない場所でも案内可能)
- ETC2.0車載器(光ビーコンユニット付き)
- トヨタプレミアムサウンドシステム(10スピーカー・専用アンプ・サブウーハー)
Gの装備(標準ディスプレイオーディオ)
- クラウド通信専用ナビ(車載ナビ機能なし)
- 標準6スピーカー仕様
スマートフォン連携(Apple CarPlay、Android Auto)は全車標準で対応しています。 オーディオ下部のボリュームスイッチの電源マークが一緒に回転してしまう仕様は、改良後もそのままでした。


センターコンソールの使い勝手
エアコン操作は物理スイッチが残されており、運転中でも直感的に操作可能です。 その下には、縦に差し込むタイプの「置くだけ充電」が全車標準装備されています。

電子式シフトノブの後方には、ドライブモード選択スイッチや電動パーキングがまとまっています。 RSグレードのシフトノブには、スポーティなディンプル加工が施されています。 カップホルダーは縦置きで配置され、センターアームレスト下の小物入れも十分な広さです。


シートと居住性
前席の快適装備
前席シートは、長距離ドライブでも疲れにくい立体的な骨盤サポート構造です。
機能面では、RSとZの助手席肩口にパワーシートスイッチが配置されています。 後席からでも助手席をスライドでき、ショーファーニーズにも対応するクラウンらしい装備です。
また、快適性を高めるシートヒーターとベンチレーションはRSとZに標準装備です。 これらはGグレードには装備されないため、購入時に確認しておきましょう。


後席のゆとりとくつろぎ空間
後席のドア内張りにもソフトパッドが使われ、高い質感が保たれています。 ルーフラインは頭上まで十分な高さがあり、ドア開口部も広いため乗り降りはスムーズです。

足元スペースも非常に広く、身長170cmの筆者でも足を組めるほどのゆとりがあります。 ただし、センタートンネルが少し盛り上がっているため、3人掛けの際は少し窮屈かもしれません。


後席のシートは立体的な形状で身体を包み込み、快適な座り心地を提供します。 オプションの「リアサポートパッケージ」を選択すると、以下の機能が追加されます。
- 操作スイッチ付きリアアームレスト
- 後席シートヒーター
- 後席電動リクライニング機能
このパッケージはRSとZのみ選択可能(Gは設定不可)です。 また、展示車両に装備されていた広大な「パノラマルーフ」もRSとZ限定のオプションとなります。




見積りシミュレーション(Zグレード)
最後に、最も人気が高いと予想されるZグレードの見積りシミュレーションを実施しました。
選択した仕様とオプション
- グレード: Z(2.5Lハイブリッド)
- ボディカラー: ホワイト×ブラック(バイトーン)
- インテリア: ブラック
- メーカーオプション: パノラマルーフ、リアサポートパッケージ
- ディーラーオプション: ナンバーフレーム、フロアマット、ラゲージマット
これらの条件で算出すると、合計金額は約678万円となりました。
メーカーオプションを外した場合は、約620万円からのスタートになります。 GグレードとZグレードでは、先進安全装備や快適装備に大きな差があります。 クラウンクロスオーバーの魅力を最大限に味わうなら、この程度の予算を見込んでおくと良さそうです。

まとめ
今回の記事の要点をまとめます。
- Gグレード: 価格と燃費の良さを最も重視する方におすすめ。
- Zグレード: 本革シート、高度な運転支援、プレミアムサウンドなど装備のバランスが最適。
- RSグレード: 2.4Lターボハイブリッドで、力強い走りを最優先に楽しみたい方向け。
2026年の改良により、2.5Lハイブリッドの出力・燃費が向上し、外観の質感もさらに高まりました。 セダンともSUVとも違う、独自のスタイルを楽しめるのがクラウンクロスオーバー最大の魅力です。 グレードごとにキャラクターが明確に分かれているため、ぜひご自身のカーライフに合った一台を見つけてみてください。


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