本記事の内容について
今回の記事では先日レクサスから発表さたNXの年次改良モデルの仕様を新規追加された特別仕様車であるOVERTRAILの装備と合わせて紹介していきます。
グレード体系について
まずはグレード体系についてです。
NXは次世代レクサスの幕開けとして登場したモデルとなっていたため、かなり気合の入ったモデルであり、ご覧の通り、パワートレーンの選択肢なども非常に豊富となっており、車両本体価格はご覧の通りです。
今回設定された特別仕様車のOVERTRAILのコンセプトはヒトと自然とモビリティの共生となっており、多様なアウトドアスタイルに寄り添う特別装備が与えられています。
グレード選択の注意点としてはNX250にはFsports、OVERTRAILの設定がないこと、NX350はFsportsの設定のみであることが挙げられ、パワートレーンの選択によって選択できるグレードが異なるため、注意です。
パワートレーンについて
続いてグレードの選択肢に直結するパワートレーンについてです。
NXには4種類のパワートレーンが設定されており、内訳としては直列4気筒2.5Lガソリン仕様である250、そのエンジンにモータを組み合わせたHEV仕様である350h、さらに大容量のバッテリを組み合わせたPHEV仕様である450h＋、直列4気筒2.4Lターボエンジン仕様である350が設定されています。
今回の年次改良においてパワートレーンのスペックに改良は加えられていませんが、ハンドリングのダイレクト感を向上させるため、リアボディ部分にブレースの追加を実施することでボディ剛性の向上が行われていたり、スムースな発進やアクセル操作に対するリニアリティの向上のための走行制御の改良が450h＋、350h、350に、前後トルク配分の見直しが350に行われていたり、室内の静粛性を高めるための改良が行われていたりとスペックには現れない素性の向上が行われています。
また、OVERTRAIL仕様では電子制御サスペンションの専用チューニングが行われており、オフロード走行時の乗員の揺れを軽減する特別装備が与えられています。
内外装色について
続いて内外装紹介、まずは外板色からになります。
外板色にはご覧の通り全12色が設定されており、今回の年次改良のタイミングでソニックカッパーがNXにも設定されました。また、OVERTRAIL限定色であるムーンデザートが設定されている点も注目です。
注意点としてはグレード選択によって選択できる外板色が異なる点であり、Fsportsを選択した場合は
ご覧の外板色、それ以外のグレードを選択した場合はご覧の外板色が選択可能となっているため、注意です。
続いて内装色についてです。
内装色としてはご覧の9バリエーションが設定されています。
今回の年次改良のタイミングでversionlにソリスホワイトが追加、全グレードでヘーゼルが選択可能となっており、OVERTRAIL専用色としてモノリスが設定されています。
こちらも外板色同様、グレードによって、選択できる内装色が異なり、versionLではこのカラー、
Fsportsではこのカラー、それ以外のグレードではこのカラー、OVERTRAILではモノリス一択となっており、注意です。
また、内装を彩るオーナメントもご覧の通り、選択したグレードごとに異なります。
外観紹介
外観紹介を行っていきます。内外装紹介ともに改良前のNX450h+、versionLをベースに行っていきます。
まずはフロントフェイス周りからです。
外観に関しては年次改良のタイミングで大きな変更は加えられていません。
特徴としてはレクサスお馴染みのスピンドルグリルであり、複雑なメッシュ形状が光を反射させ、高級感が先代よりも増しているように感じます。また下部にはダクトのような形状が設けられており、SUVらしい力強さも兼ね備えています。
Fsportsの場合はグリル内がメッシュ形状となっており、よりスポーティとなりますが迫力ではversion Lの顔つきも負けていません。
また、OVERTRAIL仕様ではご覧のメッシュ形状をベースにマットブラック仕立てとなっており、高級感よりもより精悍さを増した仕様となっています。
このスピンドルグリルは切り立ったデザインのようになっていますが、それに向かってボンネットやライトのラインが絞り込まれており非常に立体的なデザインとなっています。
ライトユニットに関してはデイタイムライトがライトユニット内に格納されており非常にシャープになっています。NXの場合、横にライトユニットが配置されているためより切れ長のデザインとなっています。こちらはversion Lのみの標準装備でしたが、今回の年次改良のタイミングからFsports、OVERTRAILに標準装備、ベースグレードにオプション装備となっています。
改めてフロントを引きで見ていますがやはり立体感を非常に感じます。ボンネットの形状なども非常に複雑でありこだわりを感じますね。
サイドに回りこんできました。
新型NXのボディサイズは全長4660mm、全幅1865mm、全高1660mmとなっており、先代から全長+20mm、全幅+20mm、全高-5mmと変わっておらず、先代からの取り回し性はほぼ変わっていないものと想像できます。ちなみに兄弟車のRAV4 PHVと比較すると全長+60mm、全幅+10mm、全高-25mmとよりロー&ワイドな佇まいとなっており、このことからも都市型のクーペライクなSUVであることがわかります。
ボディサイドにも先代と比べるとおとなしめではありますが、複雑なラインが重なっており斜め後ろから見た際の踏ん張り感が強調されるようリアフェンダーがしっかり張り出しています。
サイドのデザインに関しても年次改良のタイミングで大きな変更を加えられていませんが、OVERTRAIL仕様ではルーフレールが標準装備かつブラック、ドアウィンドウモール、ドアミラーカラー、ドアハンドルがブラックとなることでより引き締まった印象を与えてくれます。
ホイールデザインはご覧の通りとなっています。
ホイールデザインに関しても非常に多彩なバリエーションが設定されており、デザインに加え、インチも18インチ、20インチが設定されていることで乗り心地にも影響する部分となっているため、グレード選び同様、慎重に行いたいところです。
OVERTRAIL仕様ではオフロードの走破性強化のため、オールテレインタイヤが特別設定されています。
リアに回り込んできました。リアデザインに関しても大きな変更はくわえられていません。
特徴的なのがL字と1文字を組み合わせたこのテールランプですね。しっかりと面発光しており、街中でも存在感はかなり大きいかと思います。
もう一つの特徴はレクサスエンブレムがリアからなくなり、ロゴによってブランドをアピールしてることだと思います。こちら昨今の流行りというものもあるかと思いますが副産物としてリア全体のバランスが良くなったように思います。
マフラーは完全に隠されているデザインとなっており、ボディ下部も非常にスッキリしています。リアデザインに関してはOVERTRAIL仕様においても特別装備はありません。
内装紹介
内装チェックまずはトランクから実施していきます。
トランク容量はご覧の通り、非常に広々としており、この車両はPHEVの仕様にも関わらず床面が高くなっているといった実用面のデメリットを感じませんでした。全く不便を感じることなく活用できるサイズ感だと思います。
床面と開口口もフラットであり、荷物を出し入れする際に持ち上げずに済むのもポイントとなっています。床下収納もある程度確保されています。PHEVの場合はこちらにケーブルなど入れるのかもしれませんが、他のパワートレーンでは収納として使えるかと思います。
右サイドには買い物袋用のフックがあり、左側にはフックと給電用のアクセサリーコンセントが付いています。こちらPHEVには標準装備、HEVにはオプションとなっています。
残念なポイントとしては後席が6対4の分割可倒となっていることです。4対2対4の分割ではないため、アームレスト部分だけを倒してスキー板のような長尺モノを積むことができません。OVERTRAILのようなアウトドア趣味に適した仕様が設定されている車ですので、少し残念ですね。
続いて運転席まわりの紹介ですがNXにはe-ラッチが装備されています。こちらはドアの開閉を電気的なスイッチ操作で行うものであり、ドアを開ける際にはドアノブを引くというよりも握り感覚で持つと、スイッチに触れることとなり、力を入れずともスムーズにドアの開閉ができます。
ドア内張りはこのようになっており、展示車の内装の組み合わせはオーカー系の色のヘーゼルとアッシュのオーナメントが組み合わされており、手で触れるところは全てソフトパッド、ウィンドウ台座まわりもメッキ処理が加えられていたりと質感としては隙なしといった印象でした。
e-ラッチを中から開けてみています。スイッチ操作で余計な力をかけずにドアを開けられるのが楽なのと歩行者や自転車の接近があると、ドアが開かないようにすることができるそうなので安全にも寄与するいい装備だと思います。
運転席に乗り込みました。
ステアリングデザインはこのようになっており、年次改良による変更はありませんが、次世代のインフォテイメントシステムが採用されており、カラーヘッドアップディスプレイと連動した情報表示が可能となります。この機能を使うことで車線から目を離さずに自身の意図する機能を選択できるようになる装備となっており、ヘッドアップディスプレイ含め、全グレードに標準装備な点がうれしいところです。
メータデザインはこのようになっており、こちらも年次改良による変更点はありません。TFT液晶メーターによって様々な情報表示が可能となっていますが、弟分であるLBXなどから採用が始まっている
フル液晶メータの情報表示量にはどうしても敵わない点であり、レクサス内でのヒエラルキーの逆転現象が起きているのは複雑なところです。
予防安全装備としては最新のレクサスサーフティシステムが導入されており、前走車と一定の距離を保った走行を支援するレーントレーシングアシスト機能や右左折時の歩行者などにも対応するプリクラッシュセーフティなどが全グレード標準装備されています。
また、さらなる安全装備として、車両の周囲をカメラにて確認できるパノラミックビューモニター機能が全車標準装備、駐車を車両が実施するアドバンスドパーク機能がリモート機能付が450h+、350hのベースグレード以外に標準装備、それ以外のグレードには装備不可となっていましたが、今回の年次改良のタイミングで350にリモート機能非対応ですが、標準装備となり、より安全装備関連が充実しました。
ナビ画面はこのようになっており、14インチの非常に大きなものが採用されています。
存在感はたっぷりですが、ドライバーの方に傾けられており、ダッシュボードへの突き出し量も抑えられているため、運転中の視界を妨げることなくわずかな視線移動で情報をキャッチできるので、非常に運転に集中しやすい環境が整えられている印象です。
年次改良前はこの14インチナビはversion L とFsportsにのみ標準装備でしたが、今回の年次改良のタイミングですべてのグレードに標準装備となっています。
このナビに関してはapplecarplay、androidautoに対応していますが、サクサク動いてくれるようですので純正ナビにありがちなカクツキにイライラすることはなさそうです。
画面下部にはシートヒーターやステアリングヒーターが常時表示されており、エアコンの温度調整はダイヤルにて行います。ただ風量調整などは物理スイッチではなくなってしまっていたので走行中に直感的に操作できるかどうか少し不安です。
その下側には運転モードの切り替えスイッチが配置されており、ダイヤル操作することでエコ、ノーマル、スポーツの運転モード切り替えが可能となります。
その横にはオプションとなりますが、置くだけ充電スペースが確保されています。
この充電スペースはスライドして収納することは可能となっています。収納した後の下部には小物入れスペースがあり、typeCのusbポートとシガーソケットが配されています。細かな改良ポイントですが、
置くだけ充電の充電範囲の拡大やUSBポートが2個に増設などが行われているそうです。
その後ろには握りやすいシフトノブがあり、電動パーキングブレーキ、ブレーキホールドボタンなどが集約されています。
今回のレクサスの内装として非常に印象的なのが、スイッチの数が減り、各機能ごとに集約され、何がしたいかによって、直感的にどこに手を伸ばすべきかが決まるようになっているため、操作性が格段に上がってるように感じました。
左側には縦に二つのドリンクホルダーがあります。
アームレスト内にもそれなりな深さの収納スペースがあり、お馴染みになりますが運転席助手席どちらからも開閉可能です。
またNXには各部にイルミネーションが仕込まれており、全14色のカラー設定が可能で、光による質感の向上も行われています。こちらベースグレードには装備できず、versionLとFsportsには標準装備となっています。
シートの形状もレクサスお馴染みのハンモックのような包み込む形状をしています。
サイドの張り出しが大きく芯が通ったようにがっしりしているため、自然と楽な姿勢となるように強制してくれています。快適装備としてシートヒーター、ベンチレーションが全グレード標準装備となっており、隙なしの装備となっています。
続いて後席乗り込みます。
後席のドアの内装も前席同様に質感が担保されていました。
後席にもe-ラッチが装着されており、前席で説明した安全機能は特に後席からのお子さんの乗り降りに
特に役立つように思います。
足元のスペースとしては運転席を身長170cmの私のドライビングポジションに合わせた状態で手のひらが一つ分、ギリギリ足が組めるぐらいのスペースがあり、余裕の空間が確保されていました。
暗くて動画では伝わりにくいですがセンタートンネルの張り出し量も4駆車両にしては低く、このような姿勢で中央のスペースに座ることができます。快適とは言えませんがお互いに融通しあえば長距離移動も3人掛けでこなせるかなと思います。
センタートンネルには後席シートヒーターのスイッチとアクセサリーコンセント、2口のusbtypeCのポートがあります。後席シートヒーターは450h＋、versionLが標準装備、Fsportsにオプション、ノーマルグレードでは装着不可となっています。
後席の質感で残念なところがムーンルーフの開口幅が小さく、後席がその恩恵を受けられていないところです。こちらに関しては、パノラマルーフという、より開口幅の大きいオプションがあります。こちらは年次改良前にはPHEV仕様には装備不可でしたが、採用の要望が多かったのか、今回の年次改良のタイミングでオプション選択可能となっています。こういった細かな改良はありがたいですね。
改めて後席からの内装の全景はこのようになっております。
14インチナビに目が行きますが、それ以外にも前述したとおりスイッチ類の集約により非常に操作系がシンプルにまとめられており、ドライバーオリエンテッドな運転席が今すぐ運転したいという気持ちにさせてくれる雰囲気を醸し出していました。
まとめ
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