本記事の内容について
今回は先日年次改良がおこなわれたタイミングで
国内導入されたIS500のfirst editionではなく、
通常のカタログモデルがミッドランドスクエアにて展示されておりましたので
こちらの内外装紹介をfirst editionとの違いを中心に紹介していきます。
グレード構成について
まずはグレード構成についてです
レクサスISのグレード構成としてはご覧の通りとなっており、
2Lターボ、2.5L HEV搭載車両にはベースグレードからスポーツグレードの
F SPORT、ラグジュアリーグレードのVersion Lが設定されているのに対し、
3.5L V6搭載車両にはF sportsのみ、
今回紹介する5L V8搭載車両にはF SPORT以上のスポーツ性を求めた
F SPORT Performanceグレードの設定のみとなっていることが注意です。
各グレードの車両本体価格はご覧の通りとなっており、
これまでの最上級仕様であった
IS350のF SPORT仕様からIS500は約200万円高となっており、
500台限定であるIS500のfirst editionはさらに50万円高となっています。
この50万円分の価格差としてどのような装備が追加されているのか注目していきます。
パワートレーンについて
IS500に搭載されているパワートレーンはその名の通り、
今となっては非常に貴重な5L V8エンジンが搭載されており、
そのスペックは最高出力481馬力、最大トルク535Nmと
非常に強力なものとなっており、
日産のGTRがオーダー終了となっている現在、
国産車最強のスペックを誇るエンジンとなっており、
電動化が叫ばれている昨今の自動車市場を鑑みても
非常に貴重かつ魅力的なパワートレーンであるといえます。
パワートレーンのスペックに関しては
通常仕様、first editionともに共通であるため、
パワートレーン目的でfirst editionを選択する必要はありません。
内外装色について
続いて外板色についてです。
レクサスISには今回の年次改良のタイミングにて
ご覧の12色のカラーバリエーションが設定されていますが、
F SPORTSのみの設定であるIS500では
ご覧の8パターンのバリエーションのみしか選択できませんので注意が必要です。
ただ外板色においても通常モデルとfirst editionで差分はありません。
こちらのバイトーンカラーをfirst editionのみ選択できるといった
差別化が行われてもいいように感じました。
内装色に関してはISとしてはご覧の計5色のバリエーションが設定されていますが、
通常のIS500の場合はこちらのブラックシート一色のみしか選択できず、注意が必要です。
レクサスのホワイト内装が個人的に好みなので少し残念です。
またfirst editionに関しても内装は
こちらの画像のバリエーション一択となっており、
ブラック内装にブラウンステッチが入った仕様となっており、
通常使用との差別化が行われており、
オーナメントの違いもありますが、そちらは内装紹介のタイミングで紹介します。
展示車仕様
今回紹介する展示車の仕様はこちらの通りとなっており、
グレードはF SPORTS Performanceの通常仕様となっており、
パワートレーンは繰り返しとなりますが、
5L V8エンジンとなっており、このハイパワーエンジンで後輪のみを駆動する
FRの駆動方式となっており、外板色はシルバーであるソニックイリジウム、
内装色はブラックとなっています。
外観紹介
外観紹介、まずはフロントフェイスからとなります。
ISのフロントフェイスは前回行われたマイナーチェンジから非常にアグレッシブとなっており、
その印象を与える一因となっているのが
フロントフェンダー部の拡大によるものとなっています。
フロントを斜めからみるとボディの拡大具合がよくわかり、
正面から見た際の踏ん張り感へとつながり、
このアグレッシブなフロントフェイスが形成されています。
またレクサスでお馴染みとなっているスピンドルグリルに関しても
ISは2度のブラッシュアップを重ねたことで
デザインが熟成されており、スピンドルグリルを中心として
そこから放射状にヘッドライトやボンネットフードの
ラインへと繋がるデザインが非常に洗練されています。
スピンドルグリルに関しては
F sportsグレードの場合、メッシュ状のスポーティなものとなっており、
下部、サイドのダクト含めてピアノブラックで塗装されていることにより
ラグジュアリースポーツの雰囲気を感じさせる仕上がりとなっています。
ヘッドライトはスピンドルグリルとのつながりをもった
非常にシャープなデイライト形状を備えたものとなっており、
マイナーチェンジ後のシャープさをより印象付けるものとなっています。
こちらはIS500においてはF sportsグレードであっても
シャープな3連LEDヘッドライトが標準装備となっています。
こちらはfirst editionでも同様となっています。
あらためて引きでフロントフェイスをみると
スピンドルグリルを中心とした
シャープなフロントフェイスが形成されていることがよくわかるとともに
先代のIS-Fと同様、5L V8エンジンを搭載するためのボンネットフードの盛り上がりが
ISのアグレッシブさをより引き立てており、純粋に見た目で欲しいと思える
魅力的なフロントフェイスであるといえます。
サイドに回り込んできました
ISのボディサイズはIS500の場合、全長4760mm、
全幅1840mm、全高1435mm、ホイールベースが2800mmとなっており、
5Lエンジンを搭載するスペースを確保するため、
その他のグレードよりも全長が+50mmとなっており、
副次的にですがより伸びやかなシルエットとなっていることが特徴です。
サイドのシルエットとしてはFR車らしく、
前輪から運転席までのプレミアムレングスが長く取られている
伸びやかなプロポーションであり、
ルーフのラインがなだらかにボディ後端までつながる
スポーツセダンのシルエットとなっています。
ボディの側面には一本のエッジラインが入っており、
またボディ下面から斜めに駆け上がるラインと重なることで
リアフェンダーの盛り上がりを強調しています。
この処理は斜め後ろからみると
よりそのデザインの特徴をつかみやすくなっており、
複雑なラインがリアフェンダー周りを構成しています。
またこのフェンダー部分とルーフのラインを分ける
トランクスポイラー周辺の処理には
寄絞りと呼ばれる工法が採用されており、
この工法によって摘み上げるようなシャープなトランクスポイラーが形成されており、
このISのデザインに対する開発陣のこだわりを非常に感じます。
またサイドの質感に関しても非常に高く、Bピラーまわりのパーツや
サイドスカートに関してもすべてピアノブラックにて塗装されており、
こちらもフロントフェイス同様、
レクサスクオリティが担保されているように感じます。
ちなみにサイドの装備の通常仕様と
first editionの違いとしてミラーの塗装が挙げられます。
first editionの場合は画像の通り、ミラーの支柱も含め、ブラックとなることで
通常仕様との差別化が図られています。
ホイールデザインに関してはこのようになっており、
こちらもIS500のみのデザインであり、
サイズは前後で異なり、フロントが235/40R 19インチ、
リアが265 35R 19インチとなっています。
ホイールデザインが通常仕様とfirst editionでは異なりますが
この展示車両ではたまたま製品仕様と異なり、
通常仕様にfirst editionのホイールを履かせているようです。
通常仕様のホイールがこちらの画像の通りとなっています。
first editionのホイールはこれまでのISでたびたび設定されていた
mode BLACKの特別仕様と同様のデザインとなっており、
非常に人気なデザインであり、通常仕様とfirst editionの
外観の印象を変える装備となっているため要注意です。
正直なところ、50万円アップ分はほとんどこのホイール装備分と考えて差し支えないと思います。
またもう一つの違いとして
通常仕様の場合、ブラックから画像のオレンジキャリパーへの
変更が可能となっていますが、first editionではそれができません。
オレンジキャリパーによるアクセントがISのスポーツ感を高めてくれますが
first editionでは選択できないことが残念であり、注意です。
リアに回り込んできました。
リアデザインの特徴としては
前回のマイナーチェンジから導入されている一文字のテールランプであり、
きれいに面発光することで夜間での存在感が抜群であり、
シャープさも相まって非常にISのデザインとマッチしているように思います。
またその他の特徴的な装備として、
ハイパフォーマンスを象徴する
4本出しマフラーがこのIS500にも備え付けられており、
ひとめでIS500だとわかる装備であることが所有満足度を満たしてくれます。
ボディ下部のスポイラーに関しても
ピアノブラックで塗装されており、外観上隙なしの品質となっています。
改めてリアデザインをみてみると
サイドのデザインで紹介した寄絞り工法による特徴的なデザインとなっており、
トランク容量とのトレードオフとなってしまいますが、
絞り込まれたシャープな造形がスポーツセダンらしいフォルムを形成しており、
こだわり感じるデザインは非常に好印象です。
ライトチェック
内装紹介
内装紹介、
まずはトランク容量についてです。
テールゲートは電動式でないのは少し残念ですが、
ボディの軽量化のためには致し方ないかと思います。
トランク容量はご覧の通りであり、
リアデザインの際に述べたようにデザイン性重視の車両であるため、
広大であるとは言えません。
またセダンであるため、トランク床と開口部に大きめの段差があり、
荷物の出し入れ時に荷物をスライドして出し入れすることができません。
サイドのえぐりとしては手前側は大きくえぐられてはいますが、
奥に行くに伴いドンドン狭くなっていっているので
そこまで幅広のものは積みづらい印象です。
床下スペースに関しても
昨今珍しいテンパータイヤの収納スペースに大部分が割かれているため
床下スペースもほぼ活用できず、
トランク容量を拡張することはできません。
一応トランクスルーの機能を備えているため
ご覧のように後席を倒すことで長尺モノの収納には対応できますが、
セダンというボディ形状の都合上、高さ方向のスペースが
十分でなく、またボディ剛性確保のための環状骨格が組まれているため
スペースにも制約がある印象です。
そのため、この車両が購入候補に挙がる方は重々承知かと思いますが、
実用性よりもデザインや運動性能に重きを置いた車両であることが改めてわかります。
続いて運転席周りの紹介になります。
運転席ドアの内張はこのようになっており、
黒の内装であり、色合いとしては少し地味でありますが、
上面にソフトパッド、中央部にもうっすら模様が入ったソフトパッド、
そして持ち手にスエード素材を用いることで
スポーツセダンであることを主張しています。
ウィンドウスイッチの台座の
オーナメントにはアルミのような光沢のものが用いられていますが、
こちらが通常仕様の装備となっており、
first editionではこちらの画像のベンガラというオーナメントが随所に用いられているのが
通常仕様との大きな違いとなっています。
また下部にはペットボトルホルダーを差し込めるようになっており、
実用性も兼ね備えたものとなっています。
ドアのスカッフプレートには、F SPORTのロゴが入ったものが備え付けられていますが
こちらは通常仕様、first editionともに
同じものとなっているため見かけ上変わりはありません。
またボディ剛性確保のため、
サイドシルが厚めに取られていることと、
セダンボディであるため、乗り込む際には多少の窮屈感がありますが、
こちらは致し方ないですね。
ステアリングデザインはこのようになっており、
F SPORTSのロゴが入ったスエード素材とパンチングレザーの組み合わせのものとなっていることで
スポーツカーらしい無骨な仕上げとなっており、パドルシフトも備え付けられています。
ステアリング上面はウィンドウスイッチの台座同様
通常仕様がサテン調のものに対し、
first editionでは画像の通り、ベンガラが配されています。
スイッチ配置としては、マイナーチェンジが行われていますが、
旧世代のものとなっており、
予防安全系の操作スイッチが斜めに配されているものとなっているのが
少し残念です。
しかし、予防安全システム自体は前走車との距離を一定に保って走行する
レーダークルーズコントロールやその際のハンドル支援であるレーントレーシングアシストなどの機能は標準装備となっているため、
目的地や帰り道までは車任せ、目的地で思いきり楽しむといった
走らせ方ができるのがありがたいところです。
メーターはこのようになっており、
オープニング画面がIS500専用のものになっていることに加え、
F SPORTS専用の8インチディスプレイでお馴染みの
メータリングがスライドする独特なものとなっています。
情報表示量としては最新世代のものやその他のメーカーの車両のものには劣りますが、
タコメーターを中心においたシンプルな情報表示が
走りへと集中させる雰囲気づくりに寄与していますし、
何よりかっこいいですね。
運転席からの視界はこのようになっており、
スポーツセダンではありますが、ドアミラーの配置を工夫されていることで
運転中の死角は比較的少なめであるといえます。
ただ私のドライビングポジションでは
ボンネットフードの端などを視界に収めることができませんでしたので
車両感覚を身につけるには慣れが必要かもしれません。
また、横長ではありますが、ナビの稜線が視界とギリギリかぶらないくらいであったため、
沈み込むようなドライビングポジションの方は要注意かもしれません。
ナビに関しては10.3インチのものが標準装備となっており、
情報表示量としては十分かと思います。
操作性に関してはセンタートンネルのタッチパネルを使用する方法と
直接の画面タッチに対応しており、
選べるのはいいのですが、ナビ画面が比較的遠くに配置されているため、
運転中に画面に触れるには向かないため、少し残念です。
その下にはアナログ時計を中央に配してエアコン吹き出し口があります。
このアナログ時計がレクサスという感じがして好きだったのですが、
最近のレクサス内装では採用されなくなってきており、少し残念です。
その下にエアコン操作系スイッチがピアノブラック調の台座の上に配置されており、
温度調整のスイッチがタッチ式となっており、少し直感的でないように感じました。
その下にはオーディオ系のスイッチ類が配置されており、
左右のボリュームボタンには金属パーツが使われていることで
操作時に質感の高さを感じることができます。
この展示車には通常仕様、first editionともに
オプションであるマークレビンソンのサウンドシステムが備え付けられていました。
その下には前席用のシートヒーターとシートベンチレーションのスイッチがあり、
この機能はIS500の場合、標準装備となっているため、
運転中の快適性も担保されています。
改めてですが、旧世代の内装を引き継いでいるため、
少しスイッチの数が多い気がしますね。
マイナーチェンジでこの辺りの刷新は困難かと思いますが、
もう少しステアリングスイッチに機能を移すなどして
スイッチ類を減らすなどができればなと思います。
スイッチ類が多すぎると運転に集中しづらくなるので
この部分はこの車両のコンセプトに反する部分かと思います。
その後ろにはこちらもスエード素材を用いたシフトノブが配置されており、
その横にはドライブモードの切り替えダイヤルが配置されており、
さらに後ろにはナビ画面操作用のタッチパネルが配置されています。
先ほど述べたように運転中のナビ操作はこちらで行うことになるかと思いますが
少し慣れが必要そうな操作性に感じましたね。
オーナーとなればそこまで不満に感じることはないかと思いますが。
アームレストにもスエード素材が使われていることで
スポーティ感が演出されており、
その中にはUSBポートとシガーソケットが配されています。
容量も必要十分かと思います。
ペットボトルホルダーは縦に2つ並べて配置されていますが、
こちらスイッチ類を減らせば横置きも可能なスペースを確保できるかと思いますので
もう少しスペースを有効活用したいところです。
グローブボックスも標準的な大きさではありますが、
起毛仕上げなどはされていなかったのが少し残念です。
シート形状はこのようになっており、
形状自体は他のF SPORTSグレードと同じものですが
IS500の場合は素材にウルトラスエードを用いていることで
サイドをしっかりと支える形状に加えてスポーツ走行中にすべりにくい機能性を兼ね備えた
よりスポーツに特化したシートとなっていることが特徴であり、
先ほど述べたようにヒーター機能とベンチレーション機能も備えた
快適性が担保されているのがうれしいところです。
通常仕様の場合はホワイトステッチが配されているのに対し、
First editionでは画像のブラウンのステッチが配されていることが
大きな違いとなっています。
続いて後席についてです。
後席のドアの内張はこのようになっており、
前席質感からは少し劣る印象でした。
ソフトパッドやスエード素材は使用されていますが、
中央部分の模様がなくなっていたり下部にペットボトルホルダーがないといった点から
前席優先の車両であることを感じさせます。
乗り込む際もサイドシルの分厚い点であったり、
ルーフラインの関係上、頭をかがめながら乗り込む形となります。
乗り込んでから感じたのが後席シートのクッション性の高さですね。
改めて下りて確認してみたのですが、ご覧の通り、後席座面が非常に分厚く、
しっかりしていたためそのように感じたのだと思います。
足元スペースとしては身長170cmの私のドライビングポジションに合わせた状態で
このぐらいのスペースになっており、足が組めるほどの余裕はありませんでした。
またルーフが落ち込んだ形状となっていることで
リアガラスの開口面積がそこまで大きくないこと、
それに加えて、先ほど述べたシート座面の高さから
私の身長でも頭上スペースが手の平一枚分くらいしかなかったため、
身長高めの方の場合は後席の圧迫感が相当なものであると思われ、注意が必要です。
後輪駆動車であるため、センタートンネルの張り出し高さも
相当なものとなっており、後席真ん中に人が座るのはほぼ無理であると考えられ、
実質4人乗りの車であるというとらえ方がいいかと思います。
後席エアコン吹き出し口まわりの質感もそこまで高くなく、
センターアームレストにもペットボトルホルダーがあるのみで
後席にUSBポートはなさそうですので
このことからもこの車はドライバーズカーであることを改めて感じます。
ただ、シート形状に関しては
ご覧の通り、4人乗りに特化させることで
サイドの張り出しが大きく、シートのクッション性も合わせて
長距離運転でも疲れにくそうなシートとなっているため、
ドライバーと一緒にスポーツ走行を楽しめるポテンシャルを秘めているものと思います。
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