本記事の内容について
今回はSUBARU BRZの特別仕様車「STI Sport TYPE RA」をご紹介します。
モータースポーツの技術を惜しみなく投入した限定モデルで、グレード構成と価格、パワートレーン、外観、トランク容量、内装の順に詳しく解説します。
本記事を見ていただければ、このBRZ STI Sport TYPE RAの魅力と特徴が一通りわかるようになります。300台限定の期間限定抽選なので、抽選申し込みの参考となれば幸いです。

基本情報について
BRZ STI Sport TYPE RAは、SUBARUのピュアスポーツカーBRZをベースにSTI(スバルテクニカインターナショナル)が手掛けたコンプリートカーで、限定300台の希少モデルです。
販売方法は抽選販売で、2025年11月13日から11月30日までの期間に応募受付が行われます。

グレードは2種類あり、標準仕様の「TYPE RA」(200台限定)と、大型リアスポイラーを装着した
「TYPE RA with Rear Spoiler」(100台限定)に分かれます。メーカー希望小売価格はTYPE RAが4,972,000円(税込)、TYPE RA with Rear Spoilerが5,478,000円(税込)です。リアスポイラー装着車の方が約50万円高く設定されています。この価格には特別な装備やチューニング費用が含まれており、ベース車両のBRZ STI Sport(約376万円)に比べて高価ですが、それだけの価値を感じられる特別な一台となっています。「RA」とは“Record Attempt”(記録への挑戦)の頭文字で、その名の通り走行性能の極限に挑んだモデルであることが示唆されています。
続いてパワートレーンについてです。
BRZ STI Sport TYPE RAの心臓部には、水平対向4気筒2.4Lエンジン「FA24型」が搭載されています。

最大出力は235ps、最大トルクは250Nmで、数値上は通常のBRZと同じですが、このモデル最大の特徴は「バランスドエンジン」を採用している点です。これはスーパー耐久シリーズ参戦車両で培われた技術で、ピストンやコンロッド、クランクシャフト、フライホイール、クラッチカバーといったエンジン内部の部品を一つ一つ精密に重量バランス取りすることで、エンジンの振動を徹底的に抑えています。

その結果、エンジンの回転が驚くほど滑らかになり、アクセルを踏み込んだ際の吹け上がりもまるでレースカーのように精緻で気持ちの良いフィーリングを実現されています。日常域の低回転からレッドゾーン付近まで淀みなく回るエンジンは、スペック以上に上質でスムーズな加速感を与えてくれます。
このエンジンには新技術として「レブシンク」と「フラットシフト」というシフトアシスト機能も組み込まれています。レブシンクはシフトダウン時に自動でエンジン回転数を合わせてくれる機能で、
いわゆるブリッピング(ヒール&トゥ操作)を自動化します。これにより減速時のショックが少なくなり、誰でもスムーズにシフトダウンが可能です。
フラットシフトはシフトアップの際にアクセルを戻さずにクラッチ操作ができる機能で、クラッチを切った瞬間にエンジン回転の過度な上昇を抑制し、次のギアに適切な回転数へ自動調整します。アクセル全開のままシフトアップできるため加速が途切れず、鋭い加速レスポンスを得られます。

これら2つの機能は耐久レースの現場で開発されたもので、運転の負担軽減と速さの両立を目指したものです。スポーツドライビングに不慣れな方でも扱いやすく、熟練ドライバーが乗っているかのようなスムーズな変速が体感できます。
なお、トランスミッションは6速マニュアルのみの設定です。駆動方式はFR(後輪駆動)で、トルセンLSD(リミテッドスリップデフ)を標準装備しています。リアデファレンシャル(後輪デフ)には放熱フィン付きの専用ケースが与えられており、長時間のスポーツ走行でデフオイルの温度上昇を抑え、熱だれによるトラクション低下を最小限にする工夫がされています。またオイルクーラーも水冷式のものを搭載しており、エンジンや駆動系の熱対策も万全です。

外観紹介
次に外観デザインを見ていきましょう。
まずボディカラーですが、TYPE RAは「WRブルー・パール」と「クリスタルホワイト・パール」の2色展開です。
WRブルーはスバルのスポーツモデルを象徴する鮮やかな青で、往年のラリーマシンを彷彿とさせる定番カラーです。クリスタルホワイト・パールは上品なパールホワイトで、どちらの色も車のキャラクターによく合っており、ブルーはよりスポーティに、白はエレガントで存在感のある雰囲気に仕上がります。


フロントフェイス周りですが、BRZ共通の低く構えたフロントマスクに、TYPE RAではSTI製のフロントアンダースポイラーが追加装着されています。

もともとBRZは開口部の大きなロアグリルとシャープなヘッドライトを持ち、幅広で安定感のあるフロントマスクが特徴です。そこにアンダースポイラーが付くことで、車高がさらに低く見え、空力的にもフロント下部の気流を整えてダウンフォースを高める効果があります。
ヘッドランプはフルLEDでオートレベライザー(自動光軸調整)付き、さらにステアリング操作に連動して照射方向が動くステアリング連動ヘッドランプ機能も備わっています。夜間のカーブでも進行方向をしっかり照らしてくれるので安心です。デイタイムランニングライトも備えており、昼間も存在感ある表情を見せます。ヘッドライト内部には「BRZ」の文字がチェリーレッドであしらわれており、細部に遊び心とこだわりが感じられます。

ボディサイズは全長4265mm、全幅1775mm、全高1310mmとなっています。日本の道路事情でも扱いやすいサイズに収まっており、全幅1775mmというのは取り回しの面で有利です。ホイールベースは2575mmで、安定性とコーナリング性能のバランスに優れた設計です。

フロントフェンダーからリアフェンダーにかけて絞り込まれたスタイリングは、美しく張りのあるブリスターフェンダー形状を採用し、横から見ると低重心で躍動感があります。ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションに、ルーフは滑らかな曲線を描いてリアまで流れています。サイドシル下部には控えめなサイドスカートが付き、空力と見た目の安定感を高めています。
ホイールデザインはこのようになっており、足元にはSTI製のBBS製18インチ鍛造アルミホイールが装着されています。サイズは18インチ×7.5Jで、細身のスポークが軽快な印象を与えるデザインです。

鍛造ホイールならではの高剛性・軽量化により、バネ下重量を減らし、ハンドリングと乗り心地の向上に寄与しています。塗装色はグレードによって異なり、標準のTYPE RAではマットグレイ、リアスポイラー付のTYPE RA with Rear Spoilerではマットブロンズとなっています。

マットグレイは精悍で引き締まった印象、マットブロンズは特別感があり、足元に高級感とレーシーさを両立したカラーです。タイヤはミシュランのパイロットスポーツ4を装着し、サイズは215/40R18となっています。ブレーキも高性能で、brembo製の対向4ポットキャリパーと対向2ポットキャリパーによるベンチレーテッドディスクブレーキが採用されています。キャリパーはゴールド塗装で、スポーツモデルらしい見た目と確かな制動力を両立します。足回りにも特別装備が与えられており、スーパー耐久シリーズで培った知見を活かした専用ZF製ダンパーとSTI製フレキシブルパーツを採用することで、
ドライバーの操作に忠実に応答する高い操縦性が追求されています。


リアデザインも見ていきます。
BRZはテールランプが水平基調にデザインされ、夜間には独特の光り方をすることで知られています。
リアフェンダーからトランクにかけては、ダックテール形状と呼ばれる少し跳ね上がった一体型スポイラー風デザインが標準で盛り込まれています。

TYPE RAでは、この基本デザインに加えてSTI製のリアサイドアンダースポイラーが装着され、空気の抜けを整えリアの安定性を向上させています。

さらに「with Rear Spoiler」グレードでは、最大の特徴である大型のSTIドライカーボン製リアスポイラーがトランクリッド上に装着されます。こちらは文字通り炭素繊維強化樹脂製のウイングで、スーパー耐久レース車両にも使われていた本格パーツです。

大きく張り出したリアウイングは迫力満点で、見た目のインパクトだけでなく機能面でも高速域でのダウンフォース増加に貢献し、リアの接地安定性を高めます。カーボン素材特有の織目模様がスポーティさを一層引き立て、100台限定のスペシャル感を演出します。
標準のTYPE RAの場合はダックテール形状のみとなり、よりシンプルでクリーンなリアビューを好む方はこちらが向いているでしょう。

リアスポイラーの有無で車の印象は大きく変わりますので、購入検討者の方はお好みに合わせて選べるのも面白いポイントです。
いずれの仕様でも、リア中央には「BRZ」エンブレムが配されていますが、TYPE RAではラスターブラック塗装という艶のある黒で仕上げられており、細部まで特別感があります。

マフラーは左右2本出しのデュアルエキゾーストで、STI製パフォーマンスマフラーが標準装備されています。見た目は大径のテールエンドが特徴的で、サウンドもスポーティにチューニングされています。
踏み込んだ時には快音を奏でつつ、不快なこもり音は抑えられており、長時間乗っても疲れにくい絶妙なバランスとなっているそうです。

内装紹介
次にトランク容量についてです。
BRZは2ドアクーペボディですのでトランクスペースはそれほど大きくありませんが、日常使いの荷物は一通り載せられる程度の容量は確保されています。

具体的な容量は公表値で約237リットル(VDA方式)とされています。ゴルフバッグは工夫すれば1個なんとか入る程度、スーツケースですと中型のものが1つ入るくらいのスペース感です。
ただしBRZには後席背もたれのトランクスルー機能があります。後部座席を倒すことでトランクスルーが可能になり、長尺物や大きな荷物も積み込むことができます。18インチタイヤ4本を車内に積載可能とされており、走行会やレースに自走で行く際に非常に便利で、スポーツカーでありながら実用性も考慮されているポイントです。

続いて運転席周りの紹介です。
BRZ STI Sport TYPE RAのインテリアは、基本的なデザインは現行BRZと共通しつつ、細部に専用の仕立てが施されています。
インテリアカラーはブラックを基調に随所へレッドステッチが入ったスポーティな雰囲気です。

通常のSTI Sportグレードではボルドーとブラックのコンビネーション内装が特徴でしたが、TYPE RAではあえて渋いブラック基調とし、赤のステッチでアクセントを付ける形になっています。これは走りに特化したモデルであることを強調し、視界に入る内装色を落ち着いた黒系にまとめることで運転に集中できるよう配慮したとも考えられます。赤いステッチはスポーツモデルらしいエッセンスで、シートはもちろん、ステアリングホイール、シフトブーツ、サイドブレーキブーツ、ドアアームレスト、メーターフードなどに施されています。ドアの内側のドアハンドルはブラック塗装となり、メタル調の光沢を抑えた渋い見た目になっています。
ステアリングデザインについては、本革巻きの3本スポークステアリングホイールが装備されています。
径は小ぶりで握りやすく、スポーツドライビングに適した太さのグリップ形状です。ステアリングにはオーディオやクルーズコントロールのスイッチ類が組み込まれており、走行中も手元で各種操作が可能です。

メーターデザインはこのようになっており、メーターはBRZ共通の7インチカラー液晶ディスプレイ付き
コンビネーションメーターです。中央に大型のアナログタコメーターが配置され、その右側あるいは周囲に速度や各種情報が表示される構成です。速度計や水温・油温、燃料計といった基本情報に加えて、
Gセンサーやパワーバンド表示などスポーツ走行向けの表示モードも備わっています。普段は見やすく情報量の多い表示、スポーツ走行時は必要最低限のレーシーな表示と、一台で二通りの顔を持つメーターとなっています。

予防安全機能についても触れておきます。
BRZ STI Sport TYPE RAには、スバル独自の運転支援システムであるEyeSightの技術が搭載されています。このモデルはMT車専用のため、EyeSightのうち「アイサイト・コアテクノロジー」と呼ばれる
主要な安全機能が組み込まれています。具体的には、プリクラッシュブレーキや定速クルーズコントロール機能が付いており、緊急時に自動ブレーキで衝突回避・被害軽減を図ることが可能です。また、車線逸脱警報やふらつき警報によってドライバーの注意喚起も行います。後方安全についてはスバルリヤビークルディテクションが標準装備され、斜め後ろの死角に他車がいるときはドアミラーのインジケーター点灯で教えてくれます。

次にナビ周辺のインフォテインメントについてです。
センターコンソール中央上部には、ナビが配置されており、こちらディーラーオプションで選択することになります。その下部にはエアコン操作パネルがあります。ここも使い勝手に配慮されていて、温度調整は左右独立式の大きなダイヤルなど物理ボタンとなっており、走行中での操作性に配慮されたものとなっています。その後ろにはシフトノブや手引きのサイドブレーキ、ペットボトルホルダー、蓋つきのアームレストが配置されており、こちら周辺に特別装備は与えられていません。


前席シートデザインはこのようになっており、TYPE RAのフロントシートは、黒のファブリックに赤ステッチを施したスポーツシートです。

座面や背もたれ中央部は滑りにくいファブリック素材で、コーナリング中もしっかり身体をホールドしてくれます。サイドサポートは適度に張り出しており、肩や腰を安定させる形状です。長時間座っても疲れにくいようクッション性も考慮されており、日常ユースからスポーツ走行までカバーする設計になっています。ヘッドレスト一体型のデザインで、頭部までしっかり支えるレーシーな見た目です。
通常のSTI Sportでは本革とアルカンターラのコンビシートにボルドー色のアクセントという豪華なものでしたが、TYPE RAでは敢えてファブリックにすることで軽量化とホールド性の向上を狙っているようです。快適装備としてシートヒーターが標準装備となっています。
見積シミュレーション
最後に、STI-RA仕様での見積シミュレーションを実施してみました。
100台限定のTYPE RA with Rear Spoilerを選択し、ボディカラーはWRブルーを選択、
インテリアカラーはブラック一択となっています。
メーカーオプションとしては選択肢はなく、すでに選択済みとなっており、ディーラーオプションとして、ナビとETCやマット類など基本的なものを選択したところ、合計金額は約616万円となりました。



600万円を超えるかなり高額となりましたが、カーボン素材のエアロパーツが多用されていたり、エンジンにも手が加わったこだわりの車両となっており、加えて希少性から価値が下がりづらいということを考えると、そもそも当選しないと話が始まりませんが、スポーツカー好きであれば購入して後悔することはないかと思います。抽選申し込みの参考となれば幸いです。


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