本記事の内容について
今回の記事では、先日、年次改良の行われたトヨタのGR86の改良ポイントおよびこのタイミングで設定された特別仕様である40th Anniversary limitedの特別装備を紹介します。
グレード設定について
まずはグレード構成についてです。
GR86には3つのグレードが設定されており、ベースグレードのSZ、最上級グレードのRZ、カスタムベースとなるRCの3つとなっています。
車両価格はご覧の通りとなっており、すべてのグレードに共通して、水平対向2.4L4気筒エンジン搭載の後輪駆動モデルとなっています。
また特別仕様車である40th AnniversaryはRZグレードをベースに各種特別装備を備えたものとなっており、200台限定のモデルとなっています。
パワートレーンについて
続いてパワートレーンについてです。
今回の年次改良においてエンジン自体に大きな改良は加えられておらず、水平対向4気筒2.4Lエンジンで後輪を駆動するFR仕様となっています。
このエンジンの排気量は先代の2Lから2.4Lへと拡大されており、この変更によって馬力は先代から+28hp、トルクも+38Nmアップしています。
この排気量の拡大によって先代の86の弱点であった低速時のトルクを補い、3700回転で最大トルクを発揮し、ボアの方がストロークよりも大きいショートストロークエンジンであるため、7000rpm で最高出力を発揮するエンジンとなっています。
このことからこれまでの自然吸気エンジン特有の高回転になればなるほどパワーが出る特性を担保しつつ、低速走行時のトルクが低かった弱点が克服されており、まさに先代からの正常進化といえるエンジンといえます。
エンジン自体のスペックに大きな変更はくわえられていませんが、今回の年次改良のタイミングで電子スロットルの出力特性に変更が加えられおり、アクセル操作に対する車両のコントロール性が向上しているとのことです。
内外装色について
続いて内外装色についてです。まずは外板色についてです。
GR86には全7色の外板色が設定されており、グレードによって選択できるカラーに限りがあるということもありません。また今回の年次改良のタイミングで廃盤となっていたブライトブルーが復活している点が朗報です。待ち望んでいた方も多かったのではと思います。
ここで注意ですが40th Anniversaryに関してはレッドもしくはホワイトの外板色のみ選択できるため、注意です。
内装色についてです。
GR86の内装色に関してはブラック、もしくはブラック×レッドの組み合わせが設定されていますが、ブラック×レッドの組み合わせを選択できるはRZグレードのみであり、シート素材に関してもRZグレードのみ、スエードと本革を組み合わせたものとなっていますが、それ以外のグレードに関してはファブリックとなっているため、注意です。
40th Anniversaryに関してはブラック×レッドの組み合わせの内装一択となり、加えて細かな加飾がRZをベースに追加されていますので後ほど詳細を説明いたします。
外観紹介
内外装紹介に関しては年次改良前のこちらのRZグレードの車両をベースに年次改良ポイントおよび、40th Anniversaryの特別装備を紹介していきます。
外観紹介、まずはフロントフェイスからです。
特徴としては水平対向エンジンを模したコの字型のライトユニットやGRブランド車として共通のスクエアなグリル形状、突き出した流線形のノーズ形状が挙げられますが、今回の年次改良においてフロントフェイスの形状に変更は加えられておらず、40th Anniversaryにおいても特別装備などは与えられていません。
少し特別感に欠けるかもしれませんが、オリジナルの状態であってもタイヤハウス内への空気の流入や
大開口のグリルによる冷却効果など機能美を兼ねた非常にかっこいいフロントフェイスとなっています。
サイドに回り込んできました。
GR86のボディサイズは全長が4265mm、全幅1775mm、全高1310mmとなっています。ローアンドワイドなシルエットを形成しつつ、取り回しのしやすい軽量感を感じるボディサイズとなっています。
フロントタイヤ後ろのエアダクトがアクセントとなっており、そこからつながるサイドスカート周りのラインがリヤフェンダーに向かって駆け上がり、FR車らしい、リアのボリューム感を強調するデザインとなっています。
ルーフのラインもボディ後端までなだらかに下がり、控えめではありますが、トランクスポイラーによって空気をはね上げる造形となっています。
このサイドのデザインに関しても今回の年次改良において変更はありませんが、40th Anniversaryではドアハンドルがブラック塗装となっていること、また40周年を記念したサイドデカールが装着されることで往年のAE86を彷彿とさせるデザインを再現することができます。
ホイールデザインに関しては今、ご覧いただいているRZグレードの仕様のホイールがご覧の通りとなっており、タイヤサイズが215/40R 18インチとなっています。
それに対してSZグレード、RCグレードではご覧のホイールデザインとなり、タイヤサイズも215/40R 17インチ、205/55R 16インチとなっており、グレードによって異なるデザイン、サイズとなるため、注意です。
また40th AnniversaryにおいてはRZグレードのホイールデザイン、タイヤサイズをベ―スにホイールカラーがマットブラックからダークグレーメタリックとなることで特別感が演出されます。
また足回り関係においては今回の年次改良のタイミングでブレーキシステムをオプションでbrembo製のものに変更可能となっており、アブソーバーもZF製のものへと変更可能となることでよりスポーツ走行に特化した仕立てとすることができます。
注意点としてはこれら装備はSZグレード以上にオプションであり、RCグレードには装備不可となっています。
40th Anniversaryではこれら足回りのオプション装備が標準装備となっており、元々走りの素性がいい仕様となっているため、車両本体価格のアップ分を考えるとコスパという観点でも悪くない仕様であるといえそうです。
リアに回り込んできました。
このカタカナのフの字にも見えるテールランプのデザインは、GRヤリスなどのテールランプと統一性を感じるものとなっています。
マフラーは左右2本出しのデザインであり、リアのフェンダーのふくらみなど、スポーツカーらしいデザインが盛り込まれたデザインとなっており、こちらも年次改良では手は加えられていません。
40th Anniversaryではオプションとなりますが、特別なブラックカラーのトランクスポイラーを装備することができ、スポーティなシルエットを形成できることに加えて、ドアハンドルやサイドデカールのブラックとあいまって引き締まった印象を与えることができます。
ライトチェック
内装紹介
内装紹介、まずはトランク容量からになります。
特に変更は加えられていないですが、トランク容量はこのようになっており、クーペのため、高さ方向に余裕はありませんが、左右方向がしっかりえぐられていることと、奥行き方向もそれなりのスペースがあるため、機能性は高そうです。
床下収納はそこまで確保されていませんが、ちょっとした工具などはしまうことが出来そうです。
また、後席をトランク側から倒すことができ、後席を倒すと、広大かつフラットなスペースを確保することができます。GR86に4人乗りする機会はそうそうないと思いますので、実質これだけのスペースを荷室用に使えるというのはかなり実用性が高いといえます。
続いて運転席周りになります。
ドア内張はこのようになっており、スエード調の素材、ソフトパッド、手で触れる部分にはレッドのステッチが入っていたりと異なる素材が組み合わされることでスポーティ感と質感の高さが両立されています。
こちらはブラック×レッドの内装となっており、40th Anniversaryでも同様の配色となっていますが、こちらではご覧の刺繍がドア内張に施されています。
サイドシルが太めかつ、ルーフの高さも絞られているので乗り込む際はスポーツカーなので仕方ないですが、少し窮屈です。
ステアリングはこのようになっており、GRのロゴに赤いステッチが施された本革巻のステアリングとなっています。左側にオーディオ操作系、右側に運転支援系のスイッチが配されています。
今回の年次改良において左側のボタンに音声認識のスイッチが追加されており、これによって運転中のハンズフリー操作が可能となることでより運転に集中しやすい環境となっています。
メータはこのようになっており、7インチの液晶メータが装備されています。中央にタコメータを配したスポーティなデザインとなっており、各種情報表示に加えて、液晶メータの特性を活かした表示モードの切り替えが可能となっています。
今回の年次改良のトピックスとして予防安全装備のアイサイトが追加されることが挙げられます。この機能が搭載されることで先行車をカメラにて認識し、衝突を回避するように支援するプリクラッシュセーフティや一定の車間を保ったまま定速で走行するレーダークルーズコントロールの機能がMT仕様でも
使用可能となります。
MT仕様独自の機能として、エンスト状態であってもブレーキ圧を担保し、完全停止までブレーキを保持する機能が備わっていたり、MT仕様の制約として車速30km/h以上、2~6速以上でのみ使用可能などがある点が注意ですが、クラッチを切っても5秒以内であれば機能が維持されるなどといったドライバーの違和感につながらないよう配慮もされているとのことですので、ドライバーの負担はかなり軽減されるものと思います。
運転席からの視界はこのようになっており、スポーカーらしく、上下幅がかなり狭いですが、ドアミラーとAピラー間の視界が確保されていたり、ナビが視界と被らないような配置になっているなどの工夫が凝らされていることでスポーツカーの中では視認性は良い方だと思います。
またボンネットのふくらみも視界にとらえることができるのでこちらを目印に車両感覚をつかんでいけばいいかなと思います。
ダッシュボード付近の40th Anniversary特別装備として、グローブボックス上のスペースが画像ではわかりづらいですが、キャストブラック塗装で仕上げられていることが挙げられます。
ナビ画面はこのようになっており、今回の展示車両では装着されていませんでしたが、9インチ、もしくは7インチのナビがディーラーオプションとして全グレード選択することになります。そのままですとナビレスとなってしまうので注意です。
その下にはエアコン操作系のスイッチが物理ダイヤル、スイッチとして配されており、ブラインド操作もしやすい配慮がなされています。
その後ろにはレッドステッチ付きのMTシフトノブが配されており、その後ろには車好きにはうれしい
手引きのサイドブレーキがあり、トラクションコントロール系スイッチとシートヒーターのスイッチが配されています。シートヒーターに関してはRZグレードのみ装備可能となっているため、注意です。
40th Anniversaryではダイヤルやスイッチなどがブラック塗装されていることで、よりコントラストの効いた内装カラーとなっている点が特徴です。
その後ろには蓋つきのペットボトルホルダーが備え付けられており、スポーツカー基準ではありますが必要十分な収納が担保されています。
シート形状はこのようになっており、スエード素材と本革が組み合わされたコンビシートとなっています。サイドの張り出しが立体的かつ非常にしっかりしており、スポーツ走行において身体をしっかり支えることで安心感の得られるシートとなっている印象です。
こちらがRZのブラック×レッドのシートに対してこちら40th Anniversaryのシートとなっており、機能性はそのままにレッドの配色が異なることで特別感が演出されています。
40th Anniversary 応募方法
最後に40th Anniversaryの申し込みについてです。
販売枠としては200台限定となっており、申込期間は9/25から10/9となっています。
注意点としては今回の応募はweb応募の枠はなく、GRガレージでの抽選となるため、店舗に伺う必要がある点と店舗営業時間内での応募となるため、抽選申し込み時間が前後する可能性がある点です。
抽選申し込みの参考となれば幸いです。
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